「あった…」
　私の受験番号を見つけたとき、呆然とした。受験生としての３年間を思い返していた。私は最初の授業を受けて衝撃を受けた。勉強とはこんなにも興味深くおもしろいものだったのか、と。しかし、徐々に好き嫌いが出始めてきた。同じ教科でも単元によって好きと嫌いの差が激しく、好きな単元ばかり取り組んでいた。そのうち成績に大きな波ができ、不安定になった。それでも大丈夫だろうと軽く受け止めていた。ところが、大きなスランプに陥り、先生にアドバイスしてもらい、今までにないほどに努力をして、ＳＳ特訓でいちばん上のクラスをキープできるようになった。
　そうこうしているうちに３学期、受験シーズン到来。初の１月入試で不安だったが、それよりも入試問題が解けることがとても楽しみで、緊張せずに臨むことができた。結果は合格。自信を持つきっかけとなった。そんななか、行きたかった学校の一つが不合格だった。先生が声を掛けてくださり、気持ちを切り替えることができた。
　そして迎えた２月１日。時間配分に失敗してしまい、手応えを感じずに終わった。不合格。そんな状態に陥っても、私はめげずに、予定どおり第一志望校の一つである豊島岡女子中を３日連続で受けることにした。だが、２日連続で不合格となり、自分に自信がなくなっていった。「でも」と自分に言い聞かせた。「今までがんばってきた、努力してきたのだ」と、たくさんのテキストを見て決心した。「明日の入試は不合格かもしれない。それでも精いっぱい楽しもう」ということを。受けることができるだけで幸せだと先生に言われたことを思い出し、試験に臨んだ。合格していた。この受験生活を経て、私はたくさんのことを学んだ。勉強だけでなく、努力は報われること、勉強は楽しむものだということを。
　さまざまな面で支えてくれた方々、今までありがとうございました。