不安でいっぱいだった中学受験
電車とバスが大好きな子どもが、通塾を希望したのは小学2年の春でした。コロナの感染防止のため、小学校の入学式後、2か月もの自宅学習を強いられた年代なので家庭学習の習慣はありましたが、電車やバスに乗って勉強しに行きたいと言います。幸い、近くの校舎に空きがあったため、2年6月よりお世話になりました。塾の授業を楽しみにし、前向きであったのは低学年までで、学習内容が難しくなるにしたがってデイリーチェックテストの点数が取れなくなり、子どものモチベーションも下がり始めました。それでも5年の前半までは成績とクラスを維持できましたが、夏休み前に上位クラスから下がり、その後は受験期まで中位~少し上のクラスを上がったり下がったりでした。
勉強への意欲を維持するために、4年の時にたくさんの学校の文化祭に参加し、鉄道研究部の活動を見学しました。その中で子どもの心に残ったのが、駒場東邦中学の鉄道研究部の活動でした。6年生になった時、子ども自ら駒場東邦中学に進学したいと口にするようになり、自ら勉強に向き合う姿勢が見られました。最後のサピックスオープンでは偏差値を57にまで戻し、駒場東邦の合格の可能性を信じられるようになりました。
親としては、子どもの憧れを尊重したいと思う一方で、たとえ希望が叶わなかったとしても納得できる学校に合格させてやりたい気持ちがありました。子どもには問題を処理するスピードに課題があったため、合格できそうな学校の受験を提案したこともありましたが、子どもは頑として譲らず、駒場東邦、栄光学園を受験したいと主張しました。実際、1月の埼玉受験では親の心配が現実のものとなり、栄東中を2回受験するも合格できませんでした。また、2月1日の午後に受験した東京都市大学付属中でも不合格となりました。結果的に第一志望の駒場東邦中でのみ合格をいただくことができました。
この4年半にわたるサピックスでの学びを振り返ると、子どもの学習状況は順風満帆とはほど遠く、常に不安を感じてきました。だからこそ、3回連続の不合格となった後の第一志望の合格にはとても信じられない気持ちがありました。けれども、子ども自らが熱望する学校に出会ったこと、また不安を感じながらも子どもの希望を尊重することで、親子共々満足できる受験になったと感じています。幼く、興味のあることにしか思考が及ばず、課題の多かった子どもが、この受験を通してさまざまな物事に触れ、思考を広げることができました。志望校進学により、より大きく成長できることを楽しみにしています。
最後になりましたが、担当してくださった国語科の先生をはじめ、多くの先生方に大変お世話になりました。サピックスでの学習を通して、確かな学力を身につけることができました。ありがとうございました。