受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

主体的に学び、
卒業研究に取り組みながら
みずから考える力を身につける

神戸大学附属中等教育学校 校長 齋木 俊城 先生

従来からあるクラブ活動に加え
3人集まればつくれるサークルも

〈SSLab〉
実験助手の先生が常駐し、生徒たちが自由に使用できる「SSLab」。3Dプリンターやレーザーカッターなどのほか、約150種の実験装置・備品があります

立見 クラブ活動にはどんなものがありますか。

齋木 サッカー部・卓球部・コーラス部というような、生徒会組織のなかにある従来型のクラブもひと通りありますが、SSHに申請する際に、興味を持った生徒が集まってやりたいことをするASTA(Advanced Science and Technology Academy)というものをつくりました。本校は、生徒がやりたいことができる環境をつくりたいと思っているので、面倒な手続きを極力省き、同じ目的を持つ生徒が3人集まったらサークルを結成できるようにしたのです。それがこのASTAで、顧問の教員はいません。基本的には、研究したり学びを深めたりするのが原則で、現在は、競技数学班・物理班・化学班・生物班・語学班・クイズ班・茶道班・鉄道班・航空班など全部で19のサークルが活動しています。なかには物理班や化学班など科学系オリンピックの本選に残るようなサークルもあります。クイズ班は昨年初めて高校生クイズの全国大会に出場しました。

立見 3人集まったらサークルをつくれるというのはとてもユニークですね。一方、特徴的な学校行事についてはどんなものがありますか。

齋木 毎年5月の兎原祭(とげんさい)は、5年生(高2)を中心とした実行委員会と生徒会執行部が連携して、生徒の手によって企画・運営する文化祭です。各学年のプロジェクト、クラブ活動の展示、卒業研究の展示などを行っています。生徒たちのさまざまな活動や様子を知っていただける良い機会になると思います。

 また、10月の後半には体育祭があります。以前は前期課程(中学)と後期課程(高校)で別々に実施していましたが、中等教育学校として一体感を出すために、5年ほど前からは6学年全体で行うようにしました。さらに、11月には音楽祭を全校生徒で盛大に開催しています。

24年9月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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