受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 麻布中学校

動画やゲームがやめられない

T.Hさん お子さんの名前 Rさん

 私たち親子の中学受験は、とにかくYouTubeに振り回されたと言っても過言ではありません。

 息子は、本番前日まで少しでも空き時間があればスマホやiPadで動画を見るような子です。なんなら2月1日の本番の日も、午後の受験校へ移動する電車の中でスマホでゲームをしていました。親が制限をかけても、なぜかそれを突破してしまいました。
 その隙間時間で、算数の基礎トレ、国語の語彙力、理科のコアプラス、社会のデータバンクをやればいいのに!と何度も思いました。
 そんな子なので、何度も何度も親子で衝突しました。
 「やる気がないなら受験やめたら?!」「いやだ! やめない!」という会話を度々していました。

 振り返って、なぜこのような息子が合格できたのかを考えてみました。おそらく、サピックスの授業の間は集中して勉強し、家では好きなことをするというメリハリをつけた生活が良かったのではないかと思います。もちろん、短いながら家庭学習もしていましたが、家では復習をしなくても良くなるよう、授業内で終わらせるぞ!という強い気持ちがあったと思います。
 また、息子が好んで見ていたYouTubeの動画が、意外にも勉強にも活かされていたことも理由の一つかもしれません。
 算数に活かせるようなナゾトキの動画や、語彙力が高まるラップ系の音楽動画など。

 また、六年生になり志望校別特訓が始まってからは、クラスで自分が何位になるか、一位の点数が何点なのかと、クラスの子達と競い合うことも本人のモチベーションに繋がったようです。小規模校だったため、SSの麻布コースも少人数で行われ、非常に手厚く見て頂くことができました。
 周りの環境に恵まれたこと、そしてそんな性格を見抜いて、適切な指導でやる気を出してくださったサピックスの先生のお陰で、合格を摑む事ができたと思います。

 六年生の面談で、サピックスの先生に 「うちの子動画ばかり見ていて…」と相談した時に先生に言われた言葉なのですが、
 「麻布中を目指す子は机にかじりついて勉強する子は少ないです。遊びにも全力投球」
 まさにうちの子はその通りで、2月3日に麻布中の合格発表を確認したあと、その足で新しいゲームソフトを買いに行きました。

 親から見たら、まだまだやれる事がたくさんあるように見え、焦ったり不安になったこともありましたが、最後はとにかく本人とサピックスを信じて見守ることに徹しました。
 このような息子を、合格に導いてくださったサピックスの先生方には頭が上がりません。本当にありがとうございました。また、来年以降受験する皆様、動画やゲームが好きな子が、完全にやめるのは難しいかもしれませんが、うまく付き合いながら頑張ってください。

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