受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 栄光学園中学校

6年後の答え合わせ

N.Kさん お子さんの名前 Yさん

 末っ子にして、初の本格的な中学受験。夫婦ともに地方育ちで、何もわからないところからのスタートでした。受験結果は4勝1敗。全勝ではありませんでしたが、栄光学園に進学できることになり、今は感謝でいっぱいです。我が家のここまでの受験プロセスは、順風満帆ではありませんでした。末っ子気質のせいか、本人の性格なのか(笑)、最後の最後まで自分のペースを崩さず、夜10時前には就寝し、決して無理はせず、過度の緊張や焦りのない、マイペースな受験生活のように親には見えました(本人は辛かったというのでしょうが。笑)。こっそり漫画を読んでいたり、夜中に起きてゲームをしていたり、なんとか抜け道を探そうとする本人を、何度これまで厳しく叱ってきたかわかりません(涙)。それでも最後までマイペースを崩さなかった息子は、ある意味タフなのかもしれません(笑)。
 本人はずっと聖光学院を目指していました。6年生の前半では、80%の合格可能性に届いたにもかかわらず、その後、下降気味の息子の成績と照らし合わせて、11月の面談で、2回受験予定だった聖光学院の1回目を、栄光学園に変更しました。その時講師の先生が「どちらも間違いなく素晴らしい学校ですから、この決断は彼にとってプラスでしかありません」と言ってくださいました。栄光学園は自宅からも近く、これまで何度も訪問し、校舎や校風など、全てに感動し、当然ながら受験したい学校でしたので、この言葉には納得でした。子どもの夢を大事にしつつも、親がしっかりと現実を見据えて方向性を示したことで、本人がすっきりとした顔でこの決断に納得した瞬間は、忘れられません。また、受験を結果だけではなく、プロセスとして捉えるならば、大変有意義だったと言えます。マイペースながらも理科が得意だとわかり、今は本人も物理や化学に興味を持ち始めています。また、漫画を読むと国語力がてきめんに下がることがわかり、12月に本人が心を入れ替えて(遅)、漫画断ちし、読書に全振りしたことで、国語力がそこから伸びました。国語では絶対に勝てなかったクラスの女の子たちの得点に近づいたときは、本人も大喜びしていました。ただ、それからは、受験前日まで推理小説を読み続けていました(笑)。
 こんな息子が4校から合格をいただけたのは、理科と国語の2教科が伸ばせたからだと思います。結果的に、チャレンジ校の聖光学院は残念な結果となりました。この悔しさとその意味を、これから6年かけて昇華していって欲しいと思っています。また、子ども時代にやってきたこの苦味を、人に優しくあることや、世界を広く深く観るための糧として成長してもらいたいです。これから6年間、栄光坂を登り、自己鍛錬しながら、良い仲間と素晴らしい日々を過ごせることと思います。息子の中学受験というチャレンジを受け入れてくださったすべての学校に深く感謝しています。

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