受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 本郷中学校

野球も受験も最後まで

M.Nさん お子さんの名前 Aさん

 野球は6年生が集大成。そしてもちろん受験も山場を迎えます。次男は、両方絶対に諦めたくないと、最後までやり通すことにしました。
 野球の試合と練習で土日の週末は潰れてしまうことが多く、6年生からは特に頭を悩ませました。結局、8月終わりの夏大会までは野球を優先させることにしたので、土曜特訓は雨が降って野球のないときしか行かない、GS特訓は野球の合宿と重なって全切り、試合のある日は模試も受けられない、といった荒っぽい選択になりました。6年生全員がエンジンを掛け始めるこの時期に、これではサピックスはクビになっちゃうね…と親子で苦笑いしたものです。しかし担当の先生は「6年では割り切りも大切です。せめてここだけは押さえておきましょう」と親身になって対策を考えてくださいました。夏休み、週末は猛暑の中で練習と試合、平日は朝早起きして素振り、夜はサピックスの帰りに近くの公園で自主練をするという日々が続きました。野球はチームにもめぐまれ、親子ともども何事にも代えがたい経験をたくさんさせていただきました。
 秋になり、めでたく野球が一段落。いままでの野球の時間を全て勉強に費やせばなんとかなるだろう・・とひそかに思っていましたが、現実は甘くありませんでした。成績は上がるどころかクラス落ち、合格可能性は最後まで40%を超えない、12月になってもまだ字が汚い。親の精神力が試される日々が続きました。一方、本人は授業で一緒に頑張る仲間が励みになるようで、楽しく通っていたようです。最後、やっと変化を感じたのは1月から。過去問を繰り返しやる本人の集中力は素晴らしいものがありました。おそらく伸びしろだらけだったからだと思いますが、子供の能力はこんなにも上がるのかと驚いたものです。最後は主人や2年前に受験生だった兄とみんなで算数や理科の問題を競い合い、苦しくも充実した時を過ごしました。
 そして2月1日。「算数の最初の計算問題を1題ミスったかも。でも全体的には結構できた。」と言って試験会場を出てきましたが、そのまさかの1題分のせいで不合格。悔やんでも悔やみきれないミスとはこのことで、本人もその日はしばらく眠れないようでした。2日目は偏差値もかなり上がってしまうので親は心が折れそうでしたが、本人は絶対もう一度受けると、再チャレンジ。攻める気持ちで臨んだのがよかったのか、ここで合格をいただくことができました。
 最後まで集中力を切らさずにやりきること、ビハインドでも決して諦めずに逆転を勝ち取ること、それは野球と受験で学んだ大切なことです。前だけを向いて努力し続ければ、野球や受験の神様も少しは微笑んでくれる気がしました。最後になりましたが、サピックスの先生方の情熱的なご指導と、どんな状況でも次男を応援し支え続けてくださったこと、本当に感謝しております。ありがとうございました。

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