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進学校 ▶ 開成中学校
中学受験におけるゲームという存在
E.Rさん ●お子さんの名前 Yさん
我が家の中学受験は、3年生から始まった。息子はゲームが大好きなので、「家庭学習を終わらせてからゲームをする」というルールを守ることを条件にゲームを許可していた。
しかし、4年生の後半になると、家庭学習の量が増えたことで、息子は早くゲームをしたい一心で、少しずつやる気を失っていった。それでも「ルールは守るものだから」と言い続けたが、息子は「小学生なんだからゲームをしたいのは当たり前でしょ?」と反抗するようになった。
その後、息子が体調をくずして塾を数週間も休むことになった。その間、教材はどんどん溜まっていった。体調が回復しても「勉強なんて嫌だ」と拒否され、家庭学習をしなくなっただけでなく、勉強をやっていないという罪悪感からか、ゲームも楽しいと思えなくなり、次第に元気を失っていった。
元気を取り戻してほしい一心で、5年生の頃、最新のゲーム機を買い与えた。親として「火に油を注ぐような行為」だと分かっていたが、それでも笑顔を取り戻してほしかったのだ。案の定、息子は元気を取り戻したが、ゲームにすっかり夢中になり、朝は動画を見て、学校から帰るとゲームをし、塾が終わればテレビを見るという日々。受験生らしさはどこにもなく、まるでゲームで延命措置をしているような生活だった。
ゲーム機を与えたことを後悔しないかと自問自答する日々だったが、息子が楽しそうに塾に通い始めたことを前向きに捉え、「少しずつでも進んでいる」と信じることにした。
そして6年生に突入した。毎回のテストでクラスが上下するため、息子もプレッシャーを感じていたようだ。「上位クラスより下のクラスに落ちたら、ゲームもテレビもやめる」と自ら言い出したときは、「ついに覚醒したのか?」と嬉しくなった。しかし、実際には受験がまだ遠い未来のことのように感じていたようで、相変わらずゲームを楽しむ日々が続いた。
10月のある日、塾から帰ってきた息子が、いつもならテレビを見ながら夕食をとるのに、黙ってテレビを消し、テーブルで静かに食事を始めた。「どうしたの?」と聞くと、「今日からテレビをやめようかな」と一言。それ以来、少しずつテレビやゲームに触れる時間が減り、次第に本気を出しているように見えるようになった。
結果的に、息子は第一志望校に合格することができた。振り返ってみると、親として強制的に何かをさせるよりも、息子自身のやる気を引き出すことが何より大切だったと感じる。もちろん、軌道を大きく外れたときには声をかける必要があるが、基本的には静かに見守ることが親の役割だと思う。
中学受験は親子で乗り越える大きな挑戦である。息子が自分のペースで成長し、最後には自らの力で目標を達成する姿を見られたことは、何にも代えがたい喜びだった。受験生を持つ方には、焦らず、息子の気持ちに寄り添いながら、時には一歩引いて見守ることを勧めたい。
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