サピックス授業初日の東京の天気は雪…。大粒の雪が降る中、教室のある最寄り駅まで息子を送りながら波乱の幕開けになりそうだなと思いました。４年生からサピックスに通い始めたので、ちょうど３年前のことです。息子の希望でサピックスに通うことを決めました。多くの塾の中からサピックスを選んだのは、体験した授業が楽しかったからです。３年経った今でも「やっぱり授業は楽しかった」と話します。学校の後の塾時間、眠たくならないの？と聞いたことがあります。答えは「眠たくなることはない！ 隣の子は寝てたけどね」と。どんな授業をしているのか聞いてみると、とにかく色々な事を教えてくれるそうです。教科を超えて、時空も超えて、小さな発見から大きな出来事まで。会話の随所に「それ授業で聞いた」とか、ニュースを見ながら「あの先生が言ってたな」など。そんな楽しい授業が受験当日の息子を支えてくれていたんだと、先生方への感謝の気持ちでいっぱいです。
　息子は第一志望の慶應義塾普通部に合格することが出来ました。読書が大好きな息子は国語が得意です。一方で算数は苦戦しました。当初は順調に進んでいた基礎力トレーニングは、気が付くと空白の日が増えさぼり気味に…。その結果は、確認テストや組分けテストに反映されました。大問１で点数を落とす事が多くなりました。息子自身も焦りを感じたようで、計算の基礎の大切さを実感しました。受験直前期も基礎力トレーニングに取り組んでいる姿を多く見ました。算数から数学になっても基礎を忘れず努力を続けていってもらいたいです。
　慶應義塾普通部は面接試験もあります。この対策も塾で指導して頂きました。本番では練習より難しい質問があったようですが、どうにか切り抜け合格を手に入れました。この経験はこれから先の人生においてもプラスになる事でしょう。

●保護者会で先生から言われ続けた標語「ＡＫＢ」
　Ａあきらめない　Ｋ感謝する　Ｂ信じる（ビリーブ）
　今思えば本当にこの言葉通りでした。先生から子供を信じてくださいと当初から直前期まで言われ続けたけれど、時には信じられず怒りテキストを窓から放り出した事もありました。涙を流した事も一度や二度ではありません。何度も壁にぶつかり、その度に受験をやめたほうがいいのかと自問自答を繰り返しました。それでもあきらめなかった中学受験。かけがえのない時間を親子で過ごし子供を信じて待ち続け、合格できた事を誇りに思います。
　受験が終わり久し振りにランドセルを背負った息子の後ろ姿は、２月１日に送り出した時の背中より大きくなっていてランドセルが小さく感じました。成長したね。ありがとう。そして、合格おめでとう。