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進学校 ▶ 駒場東邦中学校
〝もう一回〟のない物語
K.Nさん ●お子さんの名前 Yさん
受験をはじめるときに息子と約束したことは、自分の物語なのだから、納得できる完結をめざすということです。これは、第一志望合格などの結果を求めることではありません。自分の受験物語の最後の一行を、どんな結果であっても前を向いて、書き記せるような行動をしなさいということです。
自分が主人公で、作者。いい物語を作り上げようと誓い合った日から、3年半。息子の受験物語の最後の一行はとても良い顔で終わらせることができました。
物語は、ハラハラさせる展開が盛りだくさん。初めて1人で電車に乗り、塾までの道を歩く。勉強だけではなく、息子の自立の第一歩でもありました。そう、この受験物語の一番の見どころは息子の心の成長です。4年生までは「先生が、親が言っていることをやれば大丈夫!」と、他力本願なところが多々ありました。自走が好ましいとされている中、心も行動も寄りかかる息子の精神年齢の低さに不安もありましたが、ここで十分甘やかし飛躍するパワーを充電するという気持ちで見守りました。
5年生から6年生の春にかけ、少しずつ受験を己の戦いと認識するように。しかし、この頃になると、本人は親を論破するつもりでも、親からみると屁理屈以外の何物でもない議論をふっかけてくるように。努力の先に合格という未来が繋がっているのか?という不安、まだ何者にもなれない息子の苛立ちを理解し、受け止めて、話し合うようにしました。そういった、〝喧嘩〟にみえるような出来事も、息子の心の健康を理解する上では必要だったのではないかと思います。(と、綺麗事を申しましたが、何度テキストを床に叩きつけようと思ったことか…叩きつけたかも…?)
しかし、6年の春に調子を崩します。焦るほど空回りする最悪な展開。親がかける言葉も焦りが滲み、ふわふわしたものばかり。でもそのピンチを救ったのが先生方です。校舎の前に立ち、息子を待っていてくれた日もありました。しっかりとお話をしてくださった日もありました。SAPIXは、良質な教材と指導力が魅力ですが、我が家はそれに加えて、メンタルケア(子供だけではなく親も)もしっかりしてくれる塾でした。先生方のおかげで、息子は、自信を取り戻し、最後まで駆け抜けられたのだと思います。
息子がこの受験期に心のバイブルとしていた漫画に、「やろう〝もう一回〟がない試合」という言葉があります。まさに中学受験は〝もう一回〟がありません。最後まで、あと1秒の努力の先の合格のために戦ってきました。息子の受験に対する姿勢、強さ、信念を構築できたのは一つの成果だったと思います。
ここで中学受験物語は終わりのページとなります。親としては読み応えたっぷり、涙あり、笑いあり、感動ありの成長を感じる大満足な一冊です。しかし、彼の物語はまだまだ続きます。私はこれから先も彼の紡ぐ物語を、そばで楽しみたいと思います。
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