今回、私自身、体験記で勇気を沢山頂いたので、少しでも皆様のお役に立てればと願いペンを執りました。
　息子が入室したのは１年生でした。たまたま受付で６年生の見本テキストを見た時、大人でも解けない問題ばかりで６年間ついていけるのだろうか、と思ったのを覚えています。
　４年生の春、気になっていた武蔵中の文化祭に初めて行きました。歩き始めの頃から、昆虫好きの祖父と一緒に毎日公園へ虫採りに出かけていたので、自然豊かな武蔵中に息子は一目惚れ。ここから武蔵中を目指し始めました。
　ところが、なかなか成績は伸びず、少しずつ受験意識が定着してきたのは５年の夏に図書館通いを始めてからでした。家ではすぐあきてしまうので、サピックスのない時間は図書館に通う日々が始まりました。家族が交替で付き添い一緒に勉強に励みました。しかし成績のアップダウンは激しく、もうやめる！と言ったり、喧嘩も一度や二度ではありませんでした。耐えきれず先生に相談したところ、サピックスでは真面目に受けているし、結人君なら大丈夫です！と何度も励ましのお言葉を頂き救われました。
　６年生の秋頃から過去問が始まり、数校受ける予定で進め方に迷った時、何度も先生に相談にのって頂き、そのお陰でやるべきことの方向性が定まっていきました。武蔵中の直前期は、とにかくＳＳの復習（冬期正月を中心に）と６年の合格力判定・武蔵の学校別サピックスオープンの解き直しを大切にしました。苦手な分野が出てきた時に、テキストを教科別・テキストナンバー順に整理していたので効率良く進められたと思います。武蔵中の記述は繰り返しＳＳで訓練してきたお陰で、次第に身に付いていきました。
　直前期は息子も私もメンタルが不安定になっていきました。息子は不安に耐えきれず「もうやめたい！」を繰り返しましたが、私も不安を見せたら共倒れになってしまうと思い、「大丈夫！」と励まし続けました。
　２月１日、武蔵中を受けた帰り道、「もうこの道を通ることはないと思う。出来ない教科があったから」と肩を落としていました。一方、疲れ切っていましたが、全ての力を出し切ったようにも感じました。
　２月３日、祈る思いで発表を見ました。「合格してる!!」息子と抱き合って思いっきり泣きました。自分の受験の時より何倍も嬉しい瞬間でした。息子を、サピックスの先生を信じ諦めないで良かったと心から思いました。
　受験は各教科の先生、親と子が一丸となりワンチームである大切さを痛感しました。
　最後の最後まで温かい言葉で励まし続けてくださった先生方をはじめ、関わり支えてくれた全ての方に感謝致します。