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なぜ中学受験をするのか
C.Uさん ●お子さんの名前 Gさん
公立育ちの私たち夫婦にとって、中学受験界隈はある種の「触れたら最後」のような世界だった。実際、何度もその沼とも闇とも比喩される世界に、持っていかれそうになった。私自身が、教育業界に長く身を置いており、なおさら何度も自問自答した。「なぜ、公立ではダメなのか」「なぜ受験をするのか」。私は常にその自問自答を繰り返しながら、当日を迎えた。
そんな我が家は「絶対にこの学校へ行きたい! 行かせなければ!」と熱心にサポートされているご家庭から見れば、なんとも「甘い」家庭だったに違いない。そんな我が親子にも、長きにわたり、見捨てず心も力も注いでくださったサピックスの先生方には頭が上がらない。
まだたった10年と少ししか人生を歩んでいない子ども。「遊ぶことが仕事」と言われる小学生が、なぜ公園で走り回ることを我慢して机に向かわなければならないのか、なぜそんなことができるのか…何度も葛藤した。子どもらしく、のびのびと、大笑いしながら泥だらけになって毎日真っ暗になるまで遊んでほしい、と。心ではそう願いながら、口をついて出るのは「課題はやったのか」という声。何度も「もうやめればいい」と思った。でもきっと、逃げたかったのは子どもではなく、私自身だったのかもしれない。子どもは、私が思うよりもずっと、タフで楽観的で、なんだかんだでうまく日々を楽しんでいた。
何万回と繰り返した「なぜ中学受験をするのか」という自問自答の答えはまず、この「耐え難きを耐え」うる力を培うということ。この根性は、おそらく、中学受験を経験した者にしか得られないものではないかとつくづく思う。私ならとっくに音を上げている。これを乗り越えられたのなら、たいがいのことは頑張れるようになるのだと、心底思う。これは偏差値以上の価値が間違いなくある。
そして、もうひとつ大きな理由は、「建学の精神・理念を求めることができる」ということ。これこそ受験の意義だ。今の時代は「働き方改革」の優先度は極めて高い。そんな時代にあっても、そこに働く先生方が「建学の精神」の下に、一貫して子どもたちに向き合ってくれている環境を選ぶ、それが中学受験なのだと思う。親自身が「中学受験生の親」を逃げたくなった時こそ、「なぜ中学受験をするのか」ということを自問自答し、何度でも立ち返ってほしいと思う。私も何度も立ち返り、その度に大事なことを見失わないようにしてきた。「子どもらしく、我が子らしく、子どもが子どもでいられる時間を失うことなく」は、私もいち教育者として、そして母として、譲れないことでもあった。
そんな「軸」をブレずに持ち続けることで、笑顔を失うことなく、最後まで学校も一日も休まず元気に通い、受験校全勝というご褒美をいただけたのかなと思っている。最後まで、自分の仕事で手一杯で、サポートせずの母だったけど、この景色を見させてくれた息子には感謝の気持ちでいっぱいだ。
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