受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

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2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 聖光学院中学校

親も一緒に楽しく学ぶ

Y.Tさん お子さんの名前 Rさん

 聖光の合格を確認した瞬間、思わず感情が溢れ、息子と号泣していました。思えば四年程前、聖光祭に伺った際に、「聖光に通うことは、もう決まっている」と決意をした息子。その強い思いを叶えることが親の役割と覚悟をして、必死に伴走してきました。
 読書に没頭し、実験や工作に夢中だった息子が、自分でサピックスに通うことを決めたのは、三年生の四月でした。初めての塾の後、目を輝かせ、興奮状態のために二時間も寝付くことができず、この刺激の強さで続けられるのか不安になったことを覚えています。塾から帰宅すると、先生の真似をして再現授業をしてくれるのですが、それは六年生最後の授業まで続きました。まるで親も授業を受けているようで、一緒に楽しく学ばせていただきました。
 六年生の五月頃までは、勉強した分だけ結果も出ていたので、ただ楽しいという気持ちだけで進んできた息子が、初めて困難に直面したのは夏。学校行事や猛暑による疲労に加え、難しくなる思考力問題に焦っていた時期でした。さらに、夏期講習の復習が終わらずに睡眠時間が減ったことで、夏のマンスリーにも影響が出てしまいました。先生方からは、「授業では出来ているから大丈夫。前向きな声かけを。」と励ましていただきました。それ以降、親としても睡眠を優先し、疲れている時には無理をさせないよう心がけました。
 そして、十月の聖光の学校別SOで好成績を収め、油断しきっていた親子に対して、さらに目標を高く持つようにアドバイスもくださいました。そのおかげで気が引き締まり、最後まで歩みを止めずに来られたのだと思います。先生方は、プロとしての視点と経験から、いつも的確な助言をしてくださるので、本当に心強かったです。そのうえ、サピックスには個性を尊重し合える大切な仲間がいたことも、ここまで頑張れた要因だと思います。
 振り返ってみると、親の具体的な役割は、プランニングとマッサージでした。息子と相談しながら学習計画を立て、繰り返すテキストや過去問の下準備をしておくことで、学習に専念できる環境を作りました。また、国語の過去問を二部用意し、一緒に解いてお互いの解法を教え合うことも、楽しい時間でした。一方で、机に向かう時間が長くなると肩こりや腰痛が悪化し、マッサージを頼まれることが増えましたが、スキンシップを通して安心感を与えられたように思います。
 楽しいと感じたことは自発的に吸収して伸びていく息子なので、終始、楽しく学ぶことを意識して取り組んできました。それでも戸惑う場面では、背景にある原因を探り、解決するための工夫を一緒に考え、実践しました。
 この中学受験を通して、息子と真剣に向き合い、お互いを深く知ることができました。息子を認めてくださり、学ぶ楽しさという宝物を授けてくださったサピックスの先生方に、心より感謝申し上げます。

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