受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 筑波大学付属駒場中学校

凡人が努力して合格しました

Y.Iさん お子さんの名前 Kさん

 「馬鹿野郎!!、受験なんかやめちまえ!!」2か月振り4回目の激怒です。今回は夏期講習の算数の復習をやったフリをして丸1週間漫画ばかり読んでいた事が発覚しました。息子を激詰めしました。その後に妻に目配せしてフォローしておくように合図しました。4回目ともなると妻もお手の物です。サピックスの先生にもメールで「かなり厳しく怒ってしまいました」と報告しつつ授業後にフォローをお願いしました。開成中学校は多くの男子にとって特別な名前の学校です。合格する子は天才かサボらず勉強できる子かと思われるかもしれませんが決してそんなことはありません、ばっちりサボります。大事なことはサボらないように監視することではなく、サボった後のフォローだと思います。初めて文化祭を見た時の感動や立派な設備や同じような努力をして合格を摑み取った友人たちと学べることの素晴らしさを伝え、本人が本当にその学校に行きたいのか考えてもらいました。どうしても今の努力を続けることが難しいならば、もう少し身の丈にあった難易度の学校を選ぶことは決して恥ではないと何度も伝えました。本人はその度に「開成を受けたい」と言い続けました。

 本人がやると言っているのだから親は信じて応援するだけです。過去問をやって合格最低点に何点足りないのか、努力で伸ばせる教科は何かを親子で一緒に悩みました。算数にムラがあったのでサピックスにメールして何をどのように勉強したらいいかと何度も相談しました。幸い併願校は相性がとてもよかったので3日は筑駒受験を選択して目標を高く定めました。一回目の開成のサピックスオープンを受けて80%の数字が出た時は大喜びしましたが、油断せずに間違えた問題を徹底的に研究して更に点数を積み上げられないか親子で探しました。二回目のサピックスオープンは40%でしたが、「2回の平均は60%だから問題ない」「ここでこんなに弱点を発見できてラッキー、本番でなくてよかった」とポジティブに考え、間違えた問題を納得いくまで研究しました。冬以降も苦手な算数はクラスの真ん中より後ろでしたが焦らずに復習をしっかりやりました。まだまだ伸びると考えた国語は毎週対策プリントを解いて提出しました。サピックスの先生はとても丁寧にコメントをつけてくれたので一つ一つ丁寧に読んで、どうやったら先生のコメントをテスト中に再現できるだろうかと一生懸命実験しました。理科も社会も頑張りました。イメージはサピックスの先生方から一斉にノックを受け、体で受け止めてアザを作りながら投げ返している野球選手です。息子はおそらく凡人ですが、きっと誰よりも努力をしたと思っています。

 2月1日の開成受験が終わった時に息子が「サピの授業より簡単だった」と言い、私は合格を確信しました。誰よりも努力をした息子は夢にまで見た学校に通えることになりました。

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