４年生からサピックスに通塾を始めてから、３年間は振り向くとあっという間に終わったと思いながらも、長い３年間だったなーと感じます。
　４・５年生の時は、子供が自分で勉強するようになるべく口を出さず、時には課題終わりという「嘘」にも目をつぶって、信じることにしました。きっと、わかっているからつまらなくなっているんでしょうね。
　時は早いもので、平和な５年生も終わり、新６年生になった昨年の２月、子供にこのような提案をしました。「ママは、いろんなプロジェクトのプロジェクトマネージャーとして働いている。だから、このプロとしてのママを受験成功プロジェクトのプロマネとして雇ってくれない？」斬新な提案で子供も面白くなり快諾します。早速、親子二人のプロジェクトは２月から始まります。まず、プロジェクト計画の始まりとして、目的（なぜ受験するか）、目標（どこの学校を目指すか）をしっかり決めます。その次、サピックスの年間スケジュールを確認しながら、週次ルーティンとなる勉強時間を決めること。ここまでは順調で着々と進みましたが、その後の実行は、山もあり谷もあり、笑いもあり涙もあり、怒りもあり悲しみもあり… 転びまくってしまいます。日々の資料整理、答え合わせ、間違い部分の見直しと解き直しを監視監督するプロマネママは厳しい、その反面、遊びたい、つまらない気持ちでいっぱいの息子は思った通りに動いてくれなかったです。結局、このプロジェクトは、２か月で失敗してしまいました。
　12歳の子供の実際の心の声は聞くこともせず、プラン通りに行くことだけ考えてしまったことを深く反省し、そこからは子供と相談しながら進むことにしました。日によって課題の量を調整する、バッサリ切り捨てる課題もありました。メリハリをつけることで子供は自分自身のために勉強している、母に言われたからではなく、筑駒に行くのは自分だから、自分が頑張らないといけないと思うようになりました。特に、国語が苦手だった息子と毎週の国語の文章を読んで、解き方を一緒に議論する等、寄り添った勉強のやり方で平和な親子関係を最後まで維持することができたと思います。
　試験当日、緊張しすぎる母と違い、子供は自信満々で試験場に入り、終わった後は、出し切ったと喜んでいました。息子は自分の夢に向けて最後まであきらめず、自分で走り切ったと思います。一方、母としてやったのは、きっと最後はきれいな桜は咲くと信じて待つことだけでした！
　結果発表日、買った宝くじの当選番号が載っている張り紙を見ているような気持ちでした。何回も嘘だと思ってしまいました。「夢が実現できた」の気持ちはこんな感じなんですね。
　おめでとう！ そして、最後まであきらめなかったあなたにありがとう！