受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 広尾学園小石川中学校

静かに待っていれば、花が最後まで咲いてくれる

S.Rさん お子さんの名前 H.Rさん

 社会が苦手な息子です。
 12月の最後のサピックスオープンで、社会の偏差値は29、4科目の偏差値は45でした。
 栄東入試の締切前日、ようやく受験することに決めました。息子に「栄東に合格すれば、サピックスの合格だよ」と言いました。
 その時、その後の展開が全く予想できませんでした。
 1月10日、栄東A日程で3点差で落ちました。
 社会がいつも通り、平均点より10点低かったのですが、それはつまり、算数・国語・理科が平均点より高かったということです。
 悔しくもあり、嬉しくもありました!
 その後、大宮開成と栄東B日程に合格しました。成功が次の成功を生み、子供は自信をつけ、社会の勉強にも力を入れ始めました。
 その3日後くらいのことです。
 「僕、栄東に行きたい」と息子が言いました。
 「本当に? 栄東は進学校だから、高校になると勉強が大変だよ」と私が答えると、
 「大丈夫だよ。将来のために、いい大学に入りたい」と息子が言いました。
 そして、第一志望校を急遽調整することにしました。
 3日間悩んだ結果、広尾学園小石川に決めました。
 2月1日午後、校内掲示板で息子の受験番号を見た瞬間、涙が出そうになりました。
 合格しました!
 社会がうまくいかなくても、無事合格しました。
 自分の偏差値より7も高い学校に挑戦し、成功しました!
 「社会を諦めないで」と言ってくださったサピックスの先生には本当に感謝しています。
 私がすでに諦めかけていたとき、先生がしっかりと見守ってくれていたことに心から感謝しています。
 たとえ社会が20点でも、偏差値50以上の学校に挑戦できる可能性があることを実感しました!
 しかし、我が家が成功した受験だとは言えません。
 6年生の11月、一番下のブロックに落ち、こっそりスマホでビデオを見たり、課題を開いたままぼんやりしたり、親子喧嘩になったこともありました。
 12月中旬、子供が学校の部活の時間を使って、自作ゲームを見せてくれました。
 ネットで公開していたので、すでに5万回以上の閲覧数とたくさんのコメントがありました。
 驚きました。勉強以外にも才能があることに気づきました。
 たくさん褒めてあげ、勉強に関してはあまり口を出さず、テキストの整理だけを手伝いました。
 算数のわからない問題は、息子が質問教室に行きたくないと言ったので、夫に任せました。
 夜12時近く、夫が算数を解いていた姿は今でも覚えています。
 2年生の後半に入室してから、4年半の受験生活の中で一番平和で楽しかったのは、この最後の1ヶ月です。
 息子がようやく目を覚まし、自分で勉強できるようになりました。
 最後の展開が、まるで夢のようです。
 当初の私と同じように悩んでいるご家庭があるかもしれません。
 諦めずに子供の力を信じ、静かに待ちながら、最後まで花が咲くことを信じてください!

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