受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 明治大学付属明治中学校

2月1日に本気スイッチが入る子もいます

N.Oさん お子さんの名前 Mさん

 2月1日の午前入試から出てきた娘は開口一番、「(苦手な)算数ができた!」と言いました。その顔つきと気迫は前日までと全く異なっており、ようやく本気スイッチが入ったのだなと思いました。1日の午後入試、2日の明大明治もその勢いで駆け抜け、終わってみれば全勝という結果を残すことができました。明大明治の国語は1万字を超える論説・説明文、ボリュームのある記述問題が特徴で、過去問をやりながら寝てしまったこともあります(苦笑)。その国語も「今年は簡単で助かったー」と言いながら帰ってきました。しかし実際は、本年第1回の平均点は例年よりも低めでした。それ位、スイッチが入った子どもの伸びは凄かったです。
 そのような経験を踏まえると、一番重要なのは、やはり試験当日に心身の状態を万全にして臨むことと、いかに落ち着いて自分の力を出し切るかだと思います。娘には「戦う相手は他の受験生ではなく自分。取れる問題を確実に取れれば、絶対に受かる。逆に記述問題から逃げたり、ケアレスミスをしたら2月は受からない」と繰り返し伝えました。
 また最後の最後まで学力は伸びるし、挽回も効きます。明大明治に関してはSOで一度も合格可能性80%を取れていませんでした。直前期にやってよかったと思われることは以下の2点です。

①埼玉入試では2校とも合格をいただいたものの、算数が受験者平均点を下回っていました。そこで先生にご相談し、冬期講習・正月特訓の「志望校対策プリント」に絞って、すべて解き直しました。ここで「取れる問題を確実に取る」意識が強く生まれたように思います。

②理科の持ち偏差値は48。穴を埋めるべく、12月から過去のコアプラステスト・知識の確認テストの間違ったところをすべて解き直しました。できなかった箇所は単元別にポイントを書き出し、類題を解きました。これで明らかに仕上がった感があり、入試でも足を引っ張りませんでした。

 振り返れば新小3の入室から1月31日までの4年間、諦めが早く、少々サボり癖のある娘に対し、ある時は首につけた綱を引っ張りながら、またある時は後ろからお尻を押しながら並走してきました。そんな娘が、マラソンの最後の100メートルでぱっと親の手を振りほどき、そのまま全力疾走でゴールテープを切った… 親としてはやや呆気に取られるような展開でしたが、自分の力で大きな関門を乗り越えた娘を誇りに思います。この経験はきっと、変化の激しい時代を生き抜く大きな力となるでしょう。
 正直なところ、サピックスは娘にとってハイスペックすぎると思ったことも多々ありました。しかし最後にはその悪戦苦闘が「サピックスでこれだけやったのだから、他の塾の生徒に負ける訳がない」という自信と落ち着きに繋がり、改めてサピックスの威力を感じました。心より感謝申し上げます。

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