受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 香蘭女学校中等科

母と娘のブルース

K.Oさん お子さんの名前 Mさん

 姉が通う香蘭女学校へ、姉と共に通学することを目指し、娘は受験勉強に取り組みました。2月1日の試験では不合格でしたが、同日午後の第二志望校に合格。もともと香蘭はチャレンジ校だったので意外な結果ではなかったのですが、第二志望校に合格できた自信を胸に2日目の香蘭を再受験し、見事合格を果たしました。

 この約半年間は決して平坦な道のりではありませんでした。夏前までは、受験をしない友人たちからの遊びの誘いが多く、勉強に身が入らず、成績も徐々に下がっていきました。先生から「緊張感がない」と厳しい指導を受けたことをきっかけに、娘と話をする中で私も感情的になり「受験をやめなさい」と言ってしまう事態に。しかし娘は泣きながらも「やめたくない」と意思を示し、友人たちにも受験が終わるまでは遊べないことを自ら伝えたそうです。

 その後、勉強に前よりも身が入った様子で夏期講習も頑張っていましたが、夏期講習後のテストでは過去最低の成績でした。私もショックを受けました。私が厳しく言いすぎたせいで過度なプレッシャーを感じさせてしまったのかもしれないとも思いました。しかし、この偏差値帯でも通える学校をサピックスの先生に相談したところ、素晴らしい学校をいくつか教えていただきました。そして、娘の将来の幸せを第一に考え、毎日頑張っている娘にネガティブな言葉を一切言わないことを決意しました。「あなたはこれから伸びるタイプ。目の前の課題に一つずつ取り組もう。」と励ましました。秋以降、娘は真摯に勉強に取り組み、少しずつ成績も上向きました。

 クリスマス頃にインフルエンザに罹患するアクシデントもありましたが、結果的にその休養が功を奏し、冬期講習から再び集中して学習に励みました。1月は感染予防のため登校を控えましたが、朝から晩まで勉強に打ち込んでおり、勉強をしている寝言すら聞こえました。

 2月1日の香蘭の入試では不合格でしたが、第二志望校への合格を経て、2日目の香蘭再受験に挑戦。直前に過去問を見直した際に「香蘭の傾向が摑めた」と呟いた娘は、見事合格を勝ち取りました。

 こうして、我が家の中学受験は終わりました。姉の時とは全く別の戦いだったと思います。奇跡の合格だと思っていましたが、改めて考えると、娘は12月・1月も本当によく勉強していました。2日目の香蘭に合格をいただけたのは奇跡ではなかったのだと思います。そして、先日娘が言ってくれました。「夏前にママに怒られたことで発破をかけられたから、香蘭に合格できた」。あの時、娘に感情的に怒ったことをずっと悔やんでいましたが、私も肯定された気がしました。中学受験を通じて大きく成長した娘の、これからの学校生活がより豊かなものとなることを願っています。

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