受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 桜蔭中学校

2つの目標の達成と最高の縁

S.Kさん お子さんの名前 Aさん

 娘は米国生まれ育ちで小学5年生の夏に本帰国しSAPIXに本格的に通い始めました。秋の学校見学を経て一般(4科)と帰国(算国)での受験を決め準備を進めました。

 我が家の入試は11月末から始まりました。年内本命の広尾学園の前に1校受験予定でしたが、娘の希望で2校追加し計4校受験し、これが功を奏しました。初戦、会場に向かう際に緊張でこちらを振り返っていた娘も2校目から格段に落ち着き、広尾では振り返る気配は微塵もなく背中に頼もしさすら感じる程でした。結果4連勝。場数を踏み積み上げる方法が娘には合っていたようです。

 広尾合格後、1月末に渋渋帰国、2月1日から桜蔭、豊島岡3連戦、渋渋という併願プランを確定し、本人の希望で1月の家庭学習は「桜蔭合格のためにやるべきことは何か」という一点に絞りました。対策が遅れた豊島岡算数は「桜蔭対策で身に付けたフォームが崩れる恐れがある。いっそ桜蔭が終わるまでやらないのもあり」とのSAPIXのアドバイスをもとに「対策せず」と決めました。1月末の渋渋帰国は不合格でしたが「桜蔭対策に100%振り切っているのでしょうがない。逆に1月にこれだけ桜蔭対策に特化してる人は中々いない。当日いつも通りできれば合格できる」と娘を励まし最後まで走り切りました。

 2月1日朝、妻と娘と3人で桜蔭坂を上り校門の先の階段を上がると、娘は殆ど間を置かずに今までで一番しっかりとした足取りで会場に毅然と向かって行きました。午後、面接を終えて控室に入って来た娘の顔には安堵とも満足感ともとれる表情があり、それだけで「やることはやれたんだね。頑張ってきたね」と心底思いました。2月2日午後、自宅で午後2時の桜蔭発表を待つものの、娘の心の準備が中々できず午後4時になりようやく確認。「合格おめでとうございます」の表示を見て皆で抱き合い喜び涙し我が家の中学受験は終了しました。

 中学受験で我が家は2つのことを目標にしました。1つは受験という娘が経験したことがないレベルのチャレンジを通して「自分は困難に立ち向かう勇気がある」という自信を持てるようになること。桜蔭のサピックスオープンが30%、50%でも「SSの仲間と桜蔭に行きたい」と最後まで頑張り続けた姿勢、桜蔭当日の後ろ姿から達成できたと感じます。この自信が今後の人生の糧になればと思います。もう1つはこの困難を家族で協力して乗り切るということ。本人はもちろん、我々親のみならず小2、年長の弟もよく頑張りました。家族の誰一人欠けてもなし得なかった結果だと思います。我が家は首尾一貫して「受かる学校が縁のある学校」との考えの基に受験を進めました。2つの目標を達成した上に、本人が希望しうる最高の縁をも摑めました。
 それを後押しして下さったSAPIXの先生方、そしてSS桜蔭コース在籍の仲間の皆様には感謝しかありません。本当にどうもありがとうございました。

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