年の離れた兄が通っていたサピックスに、娘が入室したのは新４年生の２月でした。３月復習テストの理科で満点を取り、理科の先生からサピシールを贈られ、大喜びしていたのが懐かしく思い出されます。その後、最上位コースに上がり、桜蔭を志すようになりました。桜蔭の校訓「勤勉・温雅・聡明であれ。」が、学ぶことが何より好きで、穏やかな娘に合っていると思いました。
　娘は最初、国語が苦手でした。兄も国語が壊滅的に出来なかったのですが、ＳＳの記述表現力講座で驚くほどの仕上がりを見せ開成合格を摑み取っています。娘も開成同様に記述の多い桜蔭国語攻略のため、新聞を熟読し、旅先などで様々な体験をすることで日常・非日常の双方向から語彙を増やすことに努めた３年間でした。知らない言葉に出会ったら国語辞典を引きました。語彙力さえ伸ばせば、身体だけでなく心も急速に成長する６年後半のＳＳ授業で追いつけるのがサピックス！なのです。
　また、６年夏には初めて上位コース落ちを経験したこともあります。これも兄と同じで、多くの受験生に起こることだと思います。娘はあまり気にすることなく、学習に取り組んでいました。これまでの積み重ねに自信があったのでしょう。そうして秋、合格力判定サピックスオープンは発熱で棄権した回以外は全て80％、学校別サピックスオープンも80％と安定し、最後のマンスリーも最上位コースで、自信を持って受験を迎えることができました。
　習い事のバレエや学校行事が忙しいときでも手を抜かずにやり通した理科・社会が、どんなときも娘の支えとなったと思います。算数は桜蔭受験者のなかでは得意とは言えません。小さなミスが積み重なり、偏差値が良くなかった時期もあります。国語も前述の通り、追いかける立場でした。娘も兄と同様に、理科・社会を６年前半の土特の教材を利用して早めに仕上げ、後半の追い込み時期はＳＳの算数・国語に全力をあげるという戦略がぴったりはまったようです。そうして憧れの桜蔭合格まで辿り着きました。
　どんなときも自分とサピックスを信じ、「目の前の学習を淡々とこなすのが最良」、兄の時に先生から賜った金言です。親は何があってもそれを支えに、そして娘にあたたかく、熱く、寄り添ってくれたサピックス先生達のおかげで合格できました。
　サピックスの先生方、関係者の皆様に感謝いたします。誠にありがとうございました。