受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 洗足学園中学校

合格最低点超えは入試二日前

T.Nさん お子さんの名前 Rさん

 成績の波が大きい娘は、一番上から下から3番目のクラスまで満遍なく通ったサピックス生でした。
 暗記が苦手で、5年生は算数を切り捨て理社の暗記に全振りしました。算数の家庭学習時間なんと週5時間。国語なんて国語の要しかやりません。そこまでやっても、知識がまともに定着してきたのは6年の夏でした。
 6年になり、不完全な理社が気になりつつも算数に舵を切ります。しかし図形の経験値が少ない娘は、洗足学園合格に必要な算数の「ダイヤグラム」「図形」がおぼつかないまま1月の直前期をむかえました。
 解いても解いても届かない合格最低点。9月の時点では過去問で点が取れないとは聞いていましたが、1月になっても取れる気配がありませんでした。私は心の中で併願校対策を考えていました。
 本番の日が近づくにつれ、時間的に回せない教材を1つずつ手放す生活。そんなプレッシャーの中でも娘は合格を目指して、毎日過去問、図形、隙間で理社と、向き合い続けていました。私なら諦めていたと思います。でも娘は絶対に洗足学園合格を譲りませんでした。
 サピックスの先生に「できますよ。彼女なら受かる。どの先生もそう言っていました」と言われ、正直全くそう思えませんでしたが、プロの先生が見ているものを信じようとぐっと口を閉じた1ヶ月でした。
 そして1月中旬。やっと解ける問題が増えてきました。
 偏差値30台すら叩き出したことのある娘に初めてブレイクスルーが起こりました。そして入試2日前。初めて合格最低点を超えます。二人で飛び上がってよろこびました。
 洗足学園中学校に合格した夜は2時間しか眠れませんでした。目が覚めたら夢になっていそうで眠れませんでした。そのぐらい我が家には緊張感のある受験となりました。
 受験が済んで今思うのは、浦和明の星女子もそうでしたが、時間の配分が勝負を分ける面が強く、自分に最適な配分を見つけること、いかに厄介な問題を避ける嗅覚を育てるのかが重要だと感じています。
 我が家は娘のエンジンがかかったのが1月だったため、直前期まで頻出項目攻略に奔走していましたが、解くスピードはそんなに伸びませんでした。それよりも時間の配分を工夫し、1分でも多くの時間を有効に使えるように工夫する方が得点力になりました。
 思うような成績が取れなくても勉強し続けた娘の強さ、合格を信じてくださったサピックスの先生方、授業を楽しくしてくれたサピックスのお友達。どれがなくてもダメだったんだと思います。受験が済んでも、先生の熱いコメントが書かれた過去問を捨てられずにいる娘を見て、本当にサピックスに通って良かったなと思います。
 この経験と自信は娘の資産となり、支えていってくれると思います。本当にお世話になりました。

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