受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

早稲田スピリットの下、
知的好奇心をかき立てる
発展的な学びを追究

早稲田大学高等学院中学部 学院長 武沢 護 先生

附属校だからこそできる
OBによる進路サポート

広野 進路指導についてですが、生徒はどのように学部を選ぶのでしょうか。

武沢 高2から緩やかな分類分けをして、さまざまな進路指導のプログラムを行っていきます。たとえば、「法学部への招待」など、学部の先生や卒業生、現役学生が学部での勉強や進路を紹介したり、本校生徒との座談会を行ったりしています。それから9月には、各学部の先生方に来ていただいて学部説明会を行ったりしています。昨年はそれもできなかったので、OBに声を掛けて、各学部・学科で15分間のビデオを作ってもらったら、とてもたくさん集まりました。「裏話が聞けてよかった」など生徒たちにも好評で、そういうことができるのも附属校のアドバンテージですね。そんな形で少しずつ大学進学へのモチベーションを高めていきます。

 学部については、成績順に決まるというイメージがあるかもしれませんが、学部のヒエラルキーみたいなものは弱まっています。成績上位の生徒だからといって、必ずしも政治経済学部に行くわけではありません。それから「学部進学総合選抜制度」といって、どうしても行きたい学部があれば、面接をして認められれば進学できるという制度もあります。

集合写真

広野 最後に貴校をめざす受験生と保護者の方にメッセージをいただけますか。

武沢 新型コロナウイルスの影響で大変だと思いますが、学校を選ぶときには実際に足を運んで、キャンパスやそこにいる生徒たちの様子を見ていただきたいと思います。「ここで一緒に学びたい」「この運動場で野球をしたい」といったことが子どものモチベーションを高めます。実際に学校を見て、生徒の雰囲気を感じて、そういうものを探していただきたいと思います。本校は自由な校風なので、好きなことをやっていればいいと思う方もいるかもしれませんが、実際にはすべてを学ばなければならない学校です。理解が伴わなければ進級できない場合もあります。そういうこともご理解いただき、ミスマッチがないようにしていただきたいと思います。そのためにも、本校のホームページに見学可能日を掲載していますので、ぜひ足を運んでください。

髙宮 このような状況のなか、見学日を設けてくださるのは、たいへんありがたいことです。先生のお話から、大学受験にとらわれずに学べる学院の魅力、そしてこの恵まれた環境のなかで、先生方がどんな思いで中高6年間の教育をされているのかがよくわかりました。ありがとうございました。

21年7月号 さぴあインタビュー/全国版:
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