受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 浅野中学校

トビがサピックスでフェニックスになった

S.Tさん お子さんの名前 Mくん

 「サピックスでよかった。ほかの塾だったら、浅野をめざせなかったかもしれない」
 1月の出願時に息子がそう言ったことを思い出します。それを聞いただけで、結果はどうあれ、サピックスに通わせてよかったなと感じました。
 当初、行かせる予定だった校舎は、定員オーバーだったので別の校舎にあわてて新4年生の2月くらいに入室しました。徐々にクラスも上がっていき、いちばん上のクラスになりましたが、すぐに落ちました。算数の授業についていけていないことが原因でした。
 その後、再びいちばん上のクラスになりましたが、また算数で授業についていけなくなるのではないかと心配で、塾の先生にクラスを下げてもらえないかと相談したこともありました。
 そのとき、先生に「もともとの能力も高いし、浅野中に行きたいのであれば、このクラスでがんばったほうがよいです」と言われ、心配ながらもそのままいちばん上のクラスに行かせることにしました。
 同じクラスの子どもたちの多くは栄光学園中を受験するということで、息子も受験すると言い出しましたが、栄光はBタイプで、ただでさえ課題をこなすのに手いっぱいなうえ、算数が得意ではない息子にこれ以上負担をかけたくないと思い、「浅野に絞るように」と息子と相談しました。本人も、文化祭でいちばん好印象だった学校が浅野だったこともあり、納得していました。ただ、親としては「芝中あたりに受かってくれたらいいな」ぐらいに思っていました。
 第1回志望校判定サピックスオープンで、偏差値が全然足りないのに浅野の合格可能性50%…、栄光も40%…、ん? チャレンジしてよいの!?
 9月に実施された第1回合格力判定サピックスオープンでは、浅野の合格可能性60%…、夏期講習中にクラスが下がっていたのに?
 過去問が解禁となり、さっそく取り組んでみました。社会だけは古い年度からやるように指導があったので、国語と算数と理科の3科目合計でも合格最低点まで、あと16点…。「え、まぐれかも」と思い、その次の年度の過去問もやらせてみました。同様に3科目合計で合格最低点プラス9点。「あ~、カンニングでもしているのかな」と、思い、インターネット上にアップされている解答のないほかの学校の過去問を一緒に解いてみました。
 息子の解答を採点して、「あ~、よく時間内にこれだけ解答できるな。しっかりと実力がついてきているんだな」と感心してしまいました。疑ってごめんなさい。
 試験当日、息子は、「浅野の受験が終わったら、帰りに銅像の前で写真を撮りたい」と言いましたが、「そんな記念受験みたいなことをするなよ、弱気になるな。合格して入学式で写真撮ろうよ。大丈夫! ふだんどおりにやれば合格できるから」と言って、私は息子を送り出しました。
 息子としては、自分ががんばった痕跡を残したかったのかもしれませんが、ちゃんと結果がついてきてよかったね。繰り上げでも合格は合格。気持ち的に一度転んでも、九転十起。よい経験になったね。本当におめでとう。

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