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最新中学入試情報
進学校 ▶ 駒場東邦中学校
1月校不合格から本命合格までの21日間
T.Sさん ●お子さんの名前 Sくん
1月12日、妻と息子がドキドキしながら開いた画面には「不合格」の文字。しかも、合格最低点まで1点不足。常に合格可能性80%だったのに、まさかの結果だ。算数が悪かった。ミスが多かったのか。その日から我々家族にとって、真に自分事化した受験対策が始まった。
サピックスの先生に相談し、前年の保護者の体験記「親子で歩んだ受験の軌跡」を読み直した。有意義な助言はたくさんあったが、根本原因はわからない。自分たちで必死に調べて考え、衝撃を受けたのは、妻がインターネットで見つけた「小学生は9~10時間睡眠が必要らしい」という情報だった。
息子の身長はすでに妻と同じであり、睡眠も大人と同様に8時間とれれば十分だと思っていた。試しにSS特訓後に、「思いっ切り眠っていい」と伝えて息子を寝かせたところ、11時間半も眠った。疲れていたのだ。そして翌日のサピックスの算数では、ミスなく高得点を取ってシールをゲット。息子の自信も急回復した(先生に感謝)。がんばりすぎがミス多発の大きな原因と特定し、その日以降はできるだけ10時間の睡眠を確保して体力の回復に努めた。睡眠と勉強の時間確保のため、1月後半は学校を欠席した。
また、1月校では得意の算数での失敗が全体の足を引っ張ったことを反省し、4科目ともにしっかりと取り組んだ。苦手意識のある国語は毎日のように駒場東邦中の対策プリントの記述を解き直し、質問教室に通った。それまでは質問教室に行くのを躊躇していたが、記述力を上げるために、利用することを息子に強く勧めた。最初は渋々だったが、慣れてくれば自然と行くようになり、記述力がついてきたのを感じた。
理科・社会も基本的にはSS特訓・冬期講習・正月特訓の志望校対策プリントの解き直しに取り組んだ。毎日続けることで確実に力がつき、疲れもとれて、かなり調子が上がってきた。
そして2月1日。数ある教材のなかから息子が選んだのは「基礎力トレーニング」だった。試験会場に早めに着いて、「基礎トレ」を解いたそうだ。最後には息子のなかでも受験が自分事化され、自分が必要と感じる教材を選んで取り組んだところに、成長を感じた。
本命受験を終えた息子は3回も「楽しかった」と言った。解けるから楽しいという。「縁がありそうだ」とも言った。翌日、合格と聞いたとき、息子と妻は抱き合って喜んだ。1月校×、新たに○を取りにいかず、21日間の対策の結果、心身ともにピークを本命校に合わせられたようだ。
終わってみれば、息子の合格力判定サピックスオープンの偏差値は、調子によって二極化していた。睡眠不足、体調不良だと、やはり実力は全然出ない。当時の自分たちにアドバイスするなら、「睡眠確保をより一層重視すべき」と言うだろう。必要があれば、土曜志望校別特訓を休むのも一案。また、6年生9月以降のマンスリー実力テストや偏差値には必要以上に一喜一憂せずに、SS特訓や過去問などの志望校対策に万全を期すこと。偏差値よりも、出題傾向も含めて本人に合う、本人が行きたい学校を選び、その対策を徹底すること。サピックスには、そのノウハウがあると心から実感した受験だった。
がんばった息子に拍手。そして、さまざまなサポートを頂いたサピックスに感謝。
2023年度中学入試 受験体験記 |
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