受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 武蔵中学校

息子と挑んだ中学受験

I.Nさん お子さんの名前 Yくん

 初めて武蔵中を見学したのはコロナ前、息子が3年生のときでした。都内でありながら時間にも空間にも余裕を感じられる武蔵の校風に、息子も親の私たちも強くひかれました。5年生からの通塾で見事、開成中に合格されたお子さんを持つ妻の先輩からお話を伺い、塾は迷わずサピックスを選びました。
 入室テストにはパスしたものの、偏差値は28からのスタート。それでも毎回、「授業、楽しかった~」と笑顔で帰ってきて、けっして自分から休んだことはありませんでした。
 息子が好きだった科目は、算数と社会です。算数は、何があっても「基礎力トレーニング」だけはやる地道タイプ。先取りはまったくしていなかったので、5年生のときは多少成績が落ちましたが、何度も繰り返すサピックスメソッドにうまく乗れて、受験前はいちばん当てにできる科目となりました。社会は歴史漫画が好きで、(本人いわく)少なくとも10回は繰り返し読んでいました。知識の穴はありましたが、流れや因果関係はよくとらえていたので、武蔵の過去問などには記述も含め、楽しそうに取り組んでいました。
 偏差値よりも心身の健康こそ重要と考え、生活習慣には気を配りました。8時間睡眠は最後まで死守しました。コロナ禍で外遊びは不足しがちでしたが、最後の冬期講習ごろから朝5時に起きて、父子で近所の公園で遊んだ時間は、親の私にとっても良い思い出です。漫画は幅広いテーマのものをたくさん読みました。5年生までは映画もよく見ました。わが家にゲーム文化はありませんが、息子専用のネットアプリを用意し、家のPCは自由に使わせました。
 息子の校舎ではSS特訓の武蔵コースがなく、開成麻布コースに入りました。武蔵コースのある校舎に移る選択も考えましたが、室長先生との相談を経て、慣れた校舎で慣れた仲間との切磋琢磨を選びました。武蔵志望が息子だけだったにもかかわらず、校舎の先生方には本当に手厚いサポートをしていただきました。同時に、武蔵だけに限らない幅広い学校に対応できる学力もつけていただいたと思います。もし、サピックスで少数派だと心配される武蔵志望のお子さんや親御さんがいらしたら、申し上げます。大丈夫です。武蔵に行くなら、サピックスです!
 中学受験はお子さんごとに取り組み方が異なると思います。親御さんにもそれぞれに「当たり前」と考えることや「信念」があり、やはり一つの絶対的な正解はないと思います。
 ですから、家庭の事情や子どもの性質、家族一人ひとりの考えをていねいにくみ取って、家族みんなが納得して全力で取り組める、「わが家なりの構え」をつくることが大切だと思います。
 後に続かれる皆さまの夢がかないますよう、お祈りいたします。サピックスの先生方、スタッフの皆さま、息子と机を並べてくださったお友だちの皆さん、本当にありがとうございました。

 前の体験記 | 男子校目次に戻る | 次の体験記 

2023年度中学入試
受験体験記
男子校女子校共学校

ページトップ このページTopへ