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最新中学入試情報
進学校 ▶ 広尾学園中学校
思いがけないひと言からの成長
M.Sさん ●お子さんの名前 Rさん
サピックス入室は5年生の初春。「知識を深めたい」という娘本人の希望がきっかけでした。当初は中学受験を考えておらず、今の成績なら心配なく系列の中学に進めると安堵していた矢先、思いがけないひと言。「私、外部受験に挑戦してみたい。良い学校だし、お友だちと離れるのはさびしくなるけれど、夢のためにトライしてみたい」。いつも娘の意思を最優先にしてきたので、学校生活もけっしておろそかにしないと約束し、わが家の受験が始まりました。
最初はきっと弱音を吐いて、「やはり内部進学する」と言うに違いないと、半ば高をくくっておりましたので、毎月のテストの結果にもあまり一喜一憂せずに見守っていました。しかし、個性豊かな先生方や仲間との授業でのやりとりが刺激になったようで、スローペースながら、成績とともにやる気も少しずつ上がっていきました。
志望校についても、本人が通いたいと思った学校のみを受験。先生方からのご提案にもまったく応じず、申し訳ございませんでした。しかし今は、この選択もあながち誤りではなかったのではないかと思います。娘はみずから立てた目標や学校ごとの対策に日々、まい進していました。
6年生になると平常授業に加え、土曜志望校別特訓、SS特訓が始まり、さらに大変になってきました。しかし、娘のサピックス愛はますます深まるばかりで、毎回の授業後に積極的に質問教室に行き、とにかく不安材料を先生方にぶつけて解決してから、帰宅するようになりました。小さな発見や喜びの積み重ねが自信につながったと思います。
しかし、6年生後半に突入して本番が近づくにつれ、やはり本人にも焦りや不安が垣間見えたときは、私どもは女房役として常に声掛けし、ルーティンを守らせ、夕食を囲みながら笑い話を聞き、直球勝負に挑めるよう、励ましました。また、学校は休まずに、すべての行事に参加していました。この時期は何よりも本人の健康およびメンタル面のフォローが重要です。通常どおりに過ごすことへの不安もあると思いますが、学校での生活は、意外と子どもには大切なリフレッシュタイムになるようです。
幸先よく、1月校はすべて合格。そして、迎えた2月2日。女子学院中の合格者一覧の前で、「あった!!」と喜ぶ娘に「おめでとう! 終わったね」と伝えると、またも思いがけないひと言。「行きたい学校は全部受けるよ」
それからの数日間は、私も仕事をセーブし、娘にゆっくりと寄り添いましたが、これは2人にとって貴重な時間と経験になりました。最後に受験した広尾学園中からは、まさかの特待合格を頂き、本人が納得できるかたちで受験生活を終えました。それを成し遂げた、たくましい娘を私どもも誇らしく、成長をうれしく思っております。
ただ、進学先は悩んでいました。先生方からたくさんアドバイスを頂き、自身の夢とも重ねて、みずから決めていました。そして私どもは、そんな娘をこれからも全力で応援していくのみです。
受験はあくまでも通過点であり、今後も君たちの人生は続く。悔いなきよう、みずからを信じて努力し、全力を尽くせば、いかなる結果でも必ず人生の糧となる─。最後に、人生における中学受験の意義を娘にご教示くださった先生方に、心より感謝申し上げます。
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