受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 慶應義塾中等部

スポーツ少年は底力がある、は本当だった!

H.Fさん お子さんの名前 Sくん

 「俺、合格したい、とかじゃなくて、絶対に受かるから」
 2月の受験本番を目前に、何の疑いも不安もなく、そう言い切った息子。第一志望校である慶應中等部の合格発表も自信を持って現地に見に行き、自分の番号を見つけるとガッツポーズ!
 そんな息子がサピックスに入室したのは新4年生の2月でしたが、当時から「将来は海外で活躍する!」という思いで日々サッカーの練習に励み、中学受験なんてまったく意識していませんでした。というより、サッカーだけでなくスイミングや英会話など、さまざまな習い事にとにかく勉強そっちのけで取り組んでおり、なんと6年生の前期までサッカーを優先し、サピックスの授業も半分休んでクラブチームで練習していました。それでもサピックスは続けたいというのが本人の意志であり、担当の先生が息子のポテンシャルを信じ両立を応援してくださったからこそ、今の彼があるのです。
 さかのぼること6年生の夏。息子がやっと本気で中学受験を意識し始め、勉強以外のすべての習い事を休会または退会し、勉強に本腰を入れるようになったものの、平常授業のクラスは真ん中より下のクラスを行ったり来たり。志望校も11月まで定まりませんでした。
 それでも先生方が息子の向上心を上手にあおってくださったおかげで、秋ごろから少しずつ本人の意識も変わり始めました。たとえば、マンスリーテストの成績なんてこれまでまったく気にしてこなかったのに、初めて自分で結果を確認するようになりました。とはいえ、4回のサピックスオープンでは第一志望校の合格可能性が最後まで20%のまま。学校別サピックスオープンで一度だけ40%の判定だったものの、最後のマンスリーテスト前日には新国立競技場へサッカー観戦に行き、成績も偏差値40台をキープ、平常授業のクラスは真ん中より上位のクラスに行くことはできませんでした。それでも雲の上である志望校を変えずに挑戦しようと思ったのは、担当の先生が息子を信じ続けてくださったこと、最後の保護者会での「正月特訓と冬休みを乗り越え、一気に覚醒する子が毎年何人かいる」という室長のことば、そして本人にみなぎる自信でした。息子いわく、「サピックスは何度も何度も形を変えて同じことを学ばせる。だからいつしか点が線になる」のだそうです。
 慶應中等部については一次試験、二次試験ともに対策をしっかりして臨んだこともあり、どの学校の試験より手応えがあったそうですが、特に二次試験は大好きな体育実技と親子面接でしたので、さらに自信に満ちあふれていました。
 スポーツ少年は、いざとなると強いです。同じような境遇の皆さま、ぜひ最後までサピックスとお子さんを信じてがんばってください。
 そして最後になりますが、息子を信じ、応援してくださったサピックスの先生方、スタッフの皆さま、本当にありがとうございました。

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