受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 渋谷教育学園幕張中学校

マイペースを貫いて

Y.Tさん お子さんの名前 Sくん

 新4年生の入室以来、3年間サピックスにお世話になりました。わが家は共働きの3人兄弟。下には未就学の小さな子がおり、寝かしつけたまま、私が先に寝てしまうこともしばしばで、勉強のサポートにまで手が回りませんでした。それでも、すべてを子どもに任せることなどできるわけもなく、学校から帰ると遊びに出かける息子に文句を言いながら、プリント整理に追われる日々でした。そんななか、「受験体験記」を受験生活のお伴として楽しく拝読しており、時に励まされたり、時に焦らされたりしていました。同じように、少しでもどなたかのお役に立つことができればと思い、筆を執った次第です。
 私の3年間の仕事はプリント整理に終始しました。しかし、あまり要領よくはいかず、マンスリーテストの前には家中に散らばったテキストをかき集めるのがお決まりのパターン。6年生になると、平常授業・土曜志望校別特訓・SS特訓・過去問とプリント量はさらに増え、紙の山に埋もれていました。そして整理をすると、手つかずで真っ白のプリントばかりが目につき、あれもやっていない、これもやっていないと落ち込みました。もっと早くからプリントの趣旨を理解し、やるべきものとやらなくてもよいものを整理していれば、母子共にストレスが減っただろうなと反省しています。
 あとは勉強から逃げる息子とのたたかいでした。ゲーム機やテレビのコードを隠したり、リビングで勉強させたりと、なんとか勉強時間を確保させようと迷走しました。でも、結局は本人のやる気が出たタイミングで、やる気の出たものにしか取り組むことができませんでした。親の忠告はまったく聞き入れられませんでしたが、マイペースを貫いたので息切れすることもなく、最後まで走り抜くことができたのかもしれません。6年生の夏以降は体力的にも精神的にも想像以上のハードスケジュールになります。長い受験生活では多少遊びの時間を持たせ、気力を使い果たさないようにすることも大切なのかもしれないと思いました(終了した今だから思えることですが…)。
 また、わが家には第一志望校が二つありました。「合格後も2校に通えたらいいのに」と、ばかげた話をしていたくらいです。でも、この中途半端ともいえる状況が功を奏したところがありました。息子はよく、「どっちかに受かればいいんだから」とのんきに言っていました。熱望する学校があるのは、何よりもすてきなことだと思いますが、選択肢が二つ以上あったために、あまり気負わずにいられたようです。
 最後に、サピックスは「やっぱり、すごいな」と思います。わが家のようにきちんと計画を立て、それを実行できなくても、楽しく授業に参加し、お友だちと切磋琢磨することで、知らず知らずのうちに学力が伸びているのを実感することができました。3年間、息子を鍛えていただき感謝しております。ありがとうございました。

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