受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 高槻中学校

楽しむ才能

H.Wさん お子さんの名前 Hさん

 「楽しかった!」
 それが受験初日、1校目の試験終了後、「どうだったか」とたずねた私への、わが子の第一声でした。
「ああ、おそらくこの3日間、問題なく乗り切ってくれるだろうな」
 そんな安堵に似た確信と、また4年前に塾選びでサピックスを選択した決断が間違っていなかったという思いを、このとき、あらためて強くしました。
 当初、わが家は中学受験を決断してはおらず、ただ、いざ受験すると決めたときに間に合わなくては困るからという考えで、2年生の終わりごろに塾選びを始めました。いくつかの塾に見学に行きましたが、中学受験後にどのような大学に進学したかという実績を示されたり、「すべては受験当日のためにある!」というような説明をされたりで、正直なところ、共感できずにいました。
 そうしたなか、「確かに、高学年になるとスケジュールはハードです。でも、まず今は勉強を楽しいと感じる土台づくりの時期です」とおっしゃったサピックスの説明会で、「ここだ!」と感じ、入室を決めました。
 入室後に一度、子どもが授業内容とはまったく関係なく、ただ興味を持ったからと「鴨」について調べてまとめたものを、理科の先生に提出したことがありました。その際も、たいへんていねいなコメント付きで返してくださり、まずは興味を持ったこと、そしてそれを自分なりに調べ上げたことを、とてもほめてくださったのを、今でもよく覚えています。
 もともと国語は得意でしたが、算数は苦手意識があったのか、成績は思わしくなく、心配していました。しかし、サピックスの先生方がその状況をしっかり把握し、「任せてください」と、自宅学習の必要性からきちんとご指導くださったおかげで、学年が上がるにつれて点数も上がり、6年生になるころには得意教科といえるまでになりました。
 子どもが最後までいちばん苦しんだのは、社会でした。生活リズムに余裕を持たせたいと、4年生のときは社会を選択していなかったため、5年生からの短い期間で勉強をやり切らねばならず、平均点にさえほど遠い成績だったこともしばしばでした。これに対しても、社会の先生をはじめ、多くの先生方がフォローしてくださいました。一方、家庭では、社会への興味につながればと考え、大河ドラマを見たり、「歴史探偵」や「世界ふしぎ発見!」を録画して見たりしました。また、私が飛行機の窓から外の景色を撮影して、「さあ、これはどこの川、平野でしょう?」と、LINEで送ったこともあります。本人も最後までがんばり、なんとか成績を安定させることができました。
 サピックスと共に、楽しみながら勉強に取り組めたことが、受験校のすべてに合格という結果をもたらしてくれたのだと思います。
 「楽しむ才能を育む」。これからも、実践していってほしいと思います。

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