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最新中学入試情報
進学校 ▶ 吉祥女子中学校
努力の天才
M.Kさん ●お子さんの名前 Mさん
娘がサピックスに入室したのは2年生のこと。中学受験をするに当たり、「中学受験に振り回されるのではなく、中学受験を娘の成長の糧とする」と強く決意したうえで、スタートを切りました。ですが、娘は習い事も遊びも5年生くらいまで、塾のない日は普通にしていました。それが、がぜんやる気モードになってきたのは5年生の夏くらいから。娘が女子最難関の学校に通いたいと言い出したのです。これには驚きましたが、娘の人生なのだから応援するのが親としての最大の務めだろうと夫とも話し、サポートに徹することにしました。
娘はもともと算数・理科が好きと言いながら国語・社会で点数を稼いでくるタイプです。それでなんとなく5年生くらいまでやってきましたが、やはり算数は点数が取れないことが多くなり、先生にはたびたび相談をしました。先生はさまざまな角度から的確にアドバイスをくださいました。
とはいえ、「狙うは最難関」なので当然ながら苦戦は続き、模試でも第一志望校の合格可能性は20%のままで、娘は何度となく落ち込んでいました。それでも、「どうしてもあきらめたくない」と粘り強く挑戦するのです。この根性はわが子ながらすごいと思いました。普通ならあきらめて他校を薦めるのがいいのでしょうが、娘には秘めた決意のようなものがあり、結局は本人に任せることにしました。
しかし、夏の夏期講習ではまさかの新型コロナウイルス感染で一家全滅。そのなかでいち早く熱が半日で下がった娘は独りで、隔離された部屋で朝から晩まで配信されたポイント解説動画を見ながらこつこつ勉強していました。
その成果か、秋に入ってぐっと成績が上がってきました。しかし、模試の合格可能性は20%のままで、これは本当に厳しいかなと思いました。ところが、最後の学校別サピックスオープンで70%の判定を出してきました。結局、娘は一度もすべての志望校を変えず、受験に臨みました。
第二志望校以下は程よい緊張感で迎え、手応えを感じて帰ってきました。そして第一志望校の一次試験。帰宅すると空欄にしてしまった問題があったらしく、はらはらと泣いています。私は一生懸命励ましましたが、内心ではだめだったときに掛けることばを必死に考えている状態でした。
そして一次試験の合格発表のとき。娘は「見るのも嫌だ」と言っていたのですが、まさかの合格でした。これには私も本当に驚きました。娘の努力と、その能力をここまで引き上げてくださったサピックスに対してです。準備は一応してきたものの、慌てて二次の親子面接の準備を開始しました。
迎えた次の日、極度のあがり症の私を娘は「お母さん大丈夫?」と常にいたわってくれました。結果は、ご縁なく補欠となりました。娘は号泣していましたが、ひとしきり泣いた後、私に「ありがとう」と言ってくれました。私は「入試の結果がどうでもあなたの価値は変わらないよ。私はあなたがあなただから好きなんだよ」と伝えました。私は本当にポンコツな母親ですが、娘は努力の天才だと心から思いました。
皆さまの来春の大きな勝利を心から祈っております。
2023年度中学入試 受験体験記 |
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