受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 神戸女学院中学部

笑顔で終われた中学受験

T.Mさん お子さんの名前 Yさん

 1月14日の関西入試解禁日から始まった怒濤の4日間を、第一志望校合格という最良の結果で締めくくることができた。午前・午後で別の学校を受けるというスケジュールがいかにハードであるか、事前にシミュレーションを重ねてはいたが、いざ当日となるとやはり本番の雰囲気や気疲れも重なって、われわれ両親は疲れ切ってしまった。むしろ最も元気だったのは当の本人だったように思う。当日の長女は驚くほど落ち着いており、「SS特訓と似た問題が出た!」と笑顔で報告してくれて、本番を楽しんでいるようにすら見えた。4年間の充実した日々を過ごしてきた集大成の姿として、とても頼もしかった。
 30年ほど前に私自身も中学受験をしたが、(まだサピックスが進出していなかった)関東のとある町で小さな塾に通いながら、親の転勤によって急きょ、関西の中学を受験した。入試当日、関西のさまざまな学習塾が醸し出すあの独特な雰囲気は今でも忘れられず、「関西(の塾)ってなんだか怖い」との思いは今でも消え去ってはいない。関西ではサピックスの存在はけっして大きいとはいえないが、謎の根性論・精神論に依拠することなく、鉢巻きやシュプレヒコールも不要、合理的・簡潔に見える指導方針は魅力だった。3年生の長女にそれとなく勧めてみたところ、すぐに「サピックスは楽しい」と言って、最後まで通った。帰宅後に授業での出来事や楽しかったことを教えてもらいながら、小学生でなんと高度な内容をやっているのかと感心していた。社会を含めて4教科を総合的に学ぶことが、楽しいという感触につながったように思う。
 日々の学習は、先生方の指示についていくだけで精いっぱいであった。算数の「基礎力トレーニング」だけは毎朝登校前にやる習慣がつき、これは非常に良かった。国語も毎回の課題についていくのが大変であったが、結果から省みると、サピックスの授業と教材に取り組むだけで、女子校独特の難解な文章にも向き合えるだけの知的体力が備わったのだと思う。社会の授業は秀逸で、直前には着実な得点源となった。理科の先生方には直前になんと縄跳びまでみていただく手厚い(?)ご指導を頂いた。
 6年生の夏以降はSS特訓の教材をやり込むように指導され、算数を親子で競いながら解いたりもしてみた(こっそり方程式を取り入れて必死に解いてみても、娘の点数に及ばないことが多かった)。教材の整理は年々大変になり、辟易することもあったが、結果的にサピックスだけで関西入試に立ち向かって何の問題もなかった。
 併願校の組み合わせは最後まで悩んだ。親と本人の希望がなかなか一致しなかったが、サピックスの先生の「本人の希望を尊重したほうがよい」とのご意見があり、最後は腹をくくって当日まで突き進むことができた。
 振り返ってみると、サピックスの皆さまには適切な時期に適切なアドバイスを頂きながら、本人や家族に寄り添っていただけたと、あらためて感じている。
 本当にありがとうございました。

 前の体験記 | 女子校目次に戻る | 次の体験記 

2023年度中学入試
受験体験記
男子校女子校共学校

ページトップ このページTopへ