受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 桜蔭中学校

娘と歩んだ1000Days

Y.Mさん お子さんの名前 Hさん

 あの小さかった娘が、サピックスという居場所を与えられ、すばらしい先生やすてきな友だちに囲まれて、学ぶ楽しさを知って努力し、たくさんの挫折を経験しながらもそれを乗り越えて成長していく。そんな娘の姿を夫婦でサポートしながら、すぐ隣の特等席で見続けることができ、これ以上ない幸せな3年間でした。
 サピックスの先生方には、感謝してもし切れません。先生方は娘のことを見つけてくれ、娘の好きなものを伸ばして、力を引き上げてくれました。娘は最初から最後まで、サピックスの先生と授業が大好きでした。
 ある夏の夜、理科の授業で、蚊に刺されたらアルカリ性の石けんで洗うとよいという話を教わった娘は、その場で手を挙げて、「先生、お手洗い行ってきていいですか!」と言ったところ、先生は笑いながら、「残念、校舎のトイレの石けんは、弱酸性です」とおっしゃったそうです。そして、その話を聞いた国語の先生から、授業中に、「学んだ知識をすぐに現実で試そうとするその姿勢、たいへんすばらしい」とほめられたんだよと、それはそれはうれしそうに話してくれました。娘から聞くサピックスの授業は、4教科すべてがこのようなエピソードにあふれていて、毎回の授業の帰り道に今日の話を聞くのが親の楽しみでした。きれいごとだけでは済まない中学受験ですが、それでもサピックスの先生から受ける授業を通して、これからの娘の人生を支えてくれるであろう、学ぶことの楽しさを学べたと確信しています。
 かけがえのない友だちを得られたことも、サピックスを選んでよかったと思えた点です。入室して、クラスが上がりたどり着いた先には、「すごい子がいるの!」と娘が興奮して毎回話すような子たちがいました。尊敬できる、高い学力を備えた子どもたちと同じクラスになり、自分もこの場所でがんばりたい、一緒に競い合いたい、みんなができるなら私もできるはず、こんな思いが、娘の成長を後押ししてくれたと感じます。
 そんな3年間で、親のサポートが確かに娘を支えたと思えたのは、渋谷幕張中を手応えがありながら落ち、娘が自信をなくしかけていた2月入試の直前期でした。1月30日の夜がそのピークで、不安は全部ことばに出すように促しつつ、親からは、①客観的データで見ても合格する力は十分ある、②主観的にもあなたの3年間の努力は絶対に裏切らない、あなたを落としていったい誰を合格させるんだ、③あなたが受験勉強で得たものは合否に関係なく今後のあなたを支えてくれるから、堂々と胸を張って受けてくればよい、などということを本人に伝わる言い方で話し続けました。娘はここでなんとか踏みとどまり、当日は緊張しつつも、サピックスで学んだすべてを答案用紙に置いてきたと、やり切った顔で校舎から出てきました。家で一緒に見た合格発表は、娘がこの日のために1年前から温めていたというドッキリを仕掛けられ、一生忘れない瞬間となりました。ご指導いただいたサピックスの先生方、本当にありがとうございました。

 前の体験記 | 女子校目次に戻る | 次の体験記 

2023年度中学入試
受験体験記
男子校女子校共学校

ページトップ このページTopへ