受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 豊島岡女子学園中学校

想定外の進学先

R.Oさん お子さんの名前 Rさん

 初めての中学受験を終えて、身に染みて感じたこと、それは志望校選びの大切さです。
 娘が最終的に第一志望校を決めたのは、6年生の夏休み半ば。それまで説明会にすら参加したことのない女子学院中を急に第一志望にすると言われ、志望校別コースを慌てて変更し、説明会に参加できたのは11月中旬でした。第二志望以下もなかなか決まらず、付属校なら大学まで行ける、土曜授業の有無、遠いところは嫌、という娘のふわっとした考えだけでなんとなく学校選びをしたまま、結局は本番を迎えてしまったのです。
 いよいよ本番。埼玉の学校にはすべて合格できましたが、2月1日の女子学院では時間配分の失敗によって最後の問題までたどり着けず、「絶対、不合格だ…」と落胆しての帰宅。落ち込みながらも、その日の午後に受けた広尾小石川中にはなんとか合格し、明日は青山学院中だねと話しながら、ふと思ったのです。「もし青学にも合格した場合は、広尾小石川とどちらに行くんだ?」と。
 そこで緊急家族会議を開き、サピックスの先生方にも相談した結果、広尾小石川を選ぶことに決定しました。「え、じゃあ明日の青学、受けなくてもいいのでは?」と娘に言われながらも、願書も出したし、もう少しがんばれと言って、翌日に青学の試験に送り出し、その間に女子学院の結果を確認するも、やはり予想どおりの不合格。今日の青学を受けて娘の受験も終わりかなと思っていたとき、主人が急に、「豊島岡は?」と言い出したのです。第二志望が豊島岡女子中では怖いなと思い、特に願書も出していなかったため、急きょ調べてみると願書締切30分前。「まだ間に合う!」。受けるか受けないかは後で娘に決めさせようと、大急ぎで豊島岡への出願を完了させました。
 試験を終えた娘に豊島岡に願書を出したことを伝え、ここで受験を終えるか、明日もまた挑戦してみるかと聞いたところ、「もちろん、豊島岡も受ける」との決断。面倒くさがりの娘は受験を終えるほうを選ぶと思っていただけに、この決断には多少驚きました。それと同時に、「2日の豊島岡にも願書を出しておいてくれたら今日も受けられたのに」と不満爆発。第二志望以下をしっかりと考えていなかった、完全な戦略ミスでした。夜に必死で過去問を解き、娘の得意な問題が出ることを祈りながら豊島岡の試験に送り出しました。結果は無事に合格。娘の受験もこの日でようやく終わりました。
 準備をしていたつもりでも、もっといろいろな想定をして併願校も考えるべきだったと、反省だらけの受験でしたが、最後まであきらめずに努力し続ける大切さを学ぶことができました。決まった学校がその子にいちばん合った学校とよく言われますが、本当にいくつもの奇跡が重なり、ご縁を頂けたと思っております。
 対策をしっかりとしていなかった豊島岡に合格できたのは、気負わずに試験に臨めたからで、サピックスで基礎力をしっかりと鍛えて頂いたおかげだと、心から感謝しております。これまで支えてくださった先生方、本当にありがとうございました。

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