ぼくがサピックスに入室したのは、新５年生の２月でした。初めての塾ということもあり、入室当初はとても緊張していましたが、先生や周りの席の子が親しく話し掛けてくれたことで、安心し、落ち着いて授業を受けることができました。この「落ち着いて臨む」ということが受験当日において、とても大切なことの一つだと思います。
　そして併願校の受験当日。合格できると思って調子に乗ったのか、油断し、落ちてしまいました。自信があったからこそ心のダメージが大きかったのですが、先生や家族の励ましによって立ち直ることができました。「油断をけっしてしないこと」。これが二つ目の大切なポイントだと思います。
　また、この出来事によって心のなかに焦りが生まれ、必死に勉強するようになりました。「コアプラス」を再確認したり、ＳＳ特訓や夏期講習の復習をしたりすることが、その後の受験にとても役立ちました。繰り返すことで自信が生まれ、不合格だった学校のリベンジと、ほかの受験校すべてに見事合格することができました。失敗の経験があったからこそ、その後の試験がうまくいったといえるかもしれません。
　そうして迎えた２月１日、本番。やはり受験の大一番ということもあり、今までにないほど緊張していました。入試会場へ向かう途中、友だちにもらったお菓子、塾や家族からのメッセージを思い返し、なんとか心を落ち着かせて試験に臨みました。そして２月３日の結果発表を迎え、番号の中に自分の受験番号を見つけたとき、思わず「よしっ！」と声が出ました。公共の場だったので大声は出せなかったのですが、とてもうれしくて叫びたい気持ちになりました。
　ぼくの経験から言える、特に受験で大切なことは、
①落ち着く、②油断しないことです。
　最後になりましたが、先生方、楽しい授業、そして最後まで支えてくださり、ありがとうございました。