ぼくは１回目の武蔵中の学校別サピックスオープンで算数０点を取ってしまいました。冗談ではありません。
　ぼくの中学受験の始まりは４年生の秋にさかのぼります。初めはとても好調で、クラスもどんどん上がっていきましたが、５年生になるとサボりはじめ、成績が不安定になりました。この時期にサボってしまったことを、今はとても後悔しています。
　６年生の７月になると、夏期講習で少しずつ目覚め、武蔵中の学校別サピックスオープンでの算数０点でやっと完全に目覚めました。その後、サボってきた苦手な教科である算数に力を入れるようになると、徐々に解き方がわかるようになり、成績も上がっていきました。入試直前には、理科の苦手単元の解消に専念しました。
　そうして臨んだ２月１日、最初の教科である国語の問題は、なんと、サピックスオープンに出た文章でした。とても興奮しました。しかし、読んだことのある文章だからと油断し、ＳＳ特訓で習得した技術を活用しなかったことに、家に帰ってから気づきました。ほかの教科でもミスしたのではないかと不安になり、落ちたとしか考えられませんでした。
　２月３日の朝、無事に合格したと知って安堵したものの、「合格可能性80％を出したことがないぼくが合格するなんて、信じられない」と思いました。そのため、心の底から喜べませんでした。入学説明会のとき、自分の席があり、「本当に合格したんだ！」と心の底からうれしくなりました。
　武蔵に合格するかどうかは最後までわかりません。ほかの人が追い上げてくるかもしれないし、武蔵の偏差値が上がるかもしれません。ですから、最後まであきらめずに、油断せずにたたかうことは大切です。
　最後に、応援して教えてくれた先生方、さまざな対応をしてくれた受付の方、ぼくたちの安全を守ってくれた警備の方、本当にありがとうございました。