受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 武蔵中学校

非常食のいる学校へ ~「成功」と「失敗」~

T.Hくん

 体験記を書いているほとんどの人は「成功」の話が主だと思う(偏見でスミマセン)。
 ここで、ぼくはあえて「失敗」の話をしようと思う。まず、ぼくがサピックスに入室したのは新4年生準備講座からで、4年生の夏には上位クラスに入れた。しかし、5年生になると他塾から優秀な生徒が転塾してきたり、来年は受験生となるという意識からみんなが勉強をがんばったりするため、そう簡単には成績は上がらなくなる。それでも、工夫をすればまだなんとかなる。だが、6年生になると成績は上がりにくくなり、悪夢のような日々が始まる。
 6年生最初のぼくの偏差値は59だった。しかし、前期が過ぎ、夏期講習も過ぎ、後期が始まる10月には、偏差値は46にまで落ちてしまった。
 ここから暗い話に入る。なぜ、ぼくの偏差値がそれほど落ちたかというと、勉強をするやる気たるものがまったく湧かなくなったからだ。そうすると、親が勉強をやらせようとするが、ぼくは「親なんて、子どもの気持ちがちっともわからないくせに!!」と心のなかで叫んだ。勉強が嫌で嫌で仕方がなかった。だめだと思っていても、サボってしまい、つまらない日々を過ごしてしまった。
 そのような状態からどのようにして抜け出したかというと、朝早く起きて小説(『ハリー・ポッター』にドはまりした)を30分読むことにした。そうするとストレスを発散でき、親のウザさが消え、サボる気持ちも小さくなり、集中して勉強できるようになった。
 皆さんは、御三家である武蔵中に受かるのは上位クラスの人だけだと思っていませんか? ぼくの最後のサピックスオープンの偏差値は54だったので安心してください。でも、何もしないで合格したわけではありません。ぼくのなかでいちばん合格に影響したと思えるのは、やはりSS特訓でしょう。
 SS特訓の授業は本当に楽しかったです。SS特訓が楽しいと思え、志望校への熱いハートがあれば大丈夫。非常食という名のヤギがいる学校で待っています。入試前日は、入試応援動画を見たり、激励電話を受けたりして、緊張がほぐれました。皆さんもがんばって!

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