ぼくの最後の合格力判定サピックスオープンでの偏差値は、第一志望校の偏差値に10以上も足りない、という絶望的なものでした。そのまま１月を迎え、受験突入となり、とても不安でした。
　最初に受験した栄東中では、Ａ日程には合格できたものの、東大特待は不合格でした。「不合格の実在」を目の当たりにしたぼくは、そこで初めて危機感というものを覚えました。
　そこからは、このままでは１月と２月にそれぞれ目標にしていた渋谷幕張中と駒場東邦中にも不合格になってしまうと思い、それまで適当にやってきた理科と社会の知識を徹底的にやりました。
　ぼくのように基礎をおろそかにしてサボっていると、直前にとても焦るし、大変になるので、これから受験を迎える皆さんは、習ったときにそのつどていねいに取り組み、ぼくと同じ後悔をしないように、こつこつがんばってください。
　入試当日の注意点というか、ぼくの失敗談をお伝えします。

●当たり前のことですが、「忘れ物をしないこと」

　ぼくは、２月の併願日程を組むに当たっての要の入試である市川中の本番の日に、あろうことか消しゴムを忘れました。偶然にも隣の席が仲の良い友人だったので貸してもらい、事なきを得ました。コンパスや定規の準備に気を取られてしまいました。

●過去問は当てにならない。

　不合格となった栄東中（東大特待）の過去問では、合格最低点よりもかなり多く得点できていたので、大丈夫だと思い込んでいました。
　逆に、一度も合格最低点に届いていなかった渋幕では手応えもあり、合格もできたので、過去問の点数は、良くも悪くもあまり気にし過ぎないほうがよいと思います。
　最後になりますが、ぼくは１年生からサピックスに通い、どんなに成績が下がったときでも、サピックスに行きたくないと思ったことはありませんでした。楽しい先生と授業、気の合う友だちの存在が、学校で嫌なことがあったときもぼくの支えになりました。６年間、ありがとうございました。