雙葉中の試験を受けた翌日、第二志望校の試験を終えて出てきた私は、父からスマートフォンを手渡されました。心臓の音が大きくなり、とても緊張しながら見たその画面には、桜の花びらとともに「雙葉合格」の文字がありました。この桜は私がこれまで見たどの桜よりも、本当にきれいで、一生忘れることのできない最高にうれしい桜でした。
　でも、私の受験生活はけっして順風満帆ではありませんでした。入室した当初こそ上位クラスにいましたが、だんだんと周りの子に追い越され、成績もクラスも落ちていきました。がんばっても思うような成績が取れないことが続き、やる気を失ったこともありました。
　それでもどうしても雙葉に行きたかった私は、苦手だった社会の基礎知識や時事問題を中心に、雙葉で出題されそうな問題に絞って自分なりに勉強を続けました。でもほかの人から見れば、集中していなかったのかもしれません。母からは「いつになったらスイッチが入るの？」と言われましたし、１月31日も将棋やトランプで遊んでしまいました。
　だけど、それでも私は好きな読書やゲームを我慢し、自分なりに後悔しないよう勉強をしてきたつもりです。だからこそ、本番当日も緊張せず、「私、合格する。絶対入学できる」と密かに自信を感じていました。受験が近づくと、良くない未来を考えてしまうこともありますが、私はこの自信を持っていたからこそ、落ち着いて目の前の問題に取り組むことができたと思います。
　勉強方法は人それぞれですが、合格するために必要なことはやはり「必ず合格するんだという強い気持ち」と、「志望校に特化した対策」だと思います。マンスリーテストや復習テストで結果が出なくても、上位クラスでなくても関係ありません。やる気を出すスイッチがついていなかった（かもしれない）私でも合格できたので、来年は皆さんの桜がきっと咲くはずです。自分を信じてがんばってください！