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初心に返る
M.Mさん
6年生最後のマンスリーテスト。私は終了後、絶望のどん底にいた。有終の美を飾りたいと気合たっぷりに挑んだテストなのに、結果は、悲惨なものだった。悔しくて悔しくて、自己採点をした模範解答も問題用紙も、泣きながらぐちゃぐちゃに丸めてしまった。
そんな私の横で、母は慰めるわけでもなければ怒るわけでもなく、ただ黙ってぐちゃぐちゃになった問題用紙のしわを伸ばしていた。そして最後に言ったのだ。
「漢字と『言葉ナビ』、もう一度やり直してみようか」
初心に返る。それが私にとっての最大のターニングポイントだったと思う。過去問演習をやるなかで、応用問題にばかり目が行ってしまい、反比例するように漢字や計算のミスが増えるようになってしまっていた。こんなことではだめだ。私は一念発起し、先生からアドバイスを頂きながら基礎を固めることにした。
●国語…漢字、「言葉ナビ」、語彙力完成プリント
●算数…「基礎力トレーニング」、分野別補充プリント
●理科…知識の20題、知識の50題、「コアプラス」
●社会…用語のまとめ、知識の総完成、漢字番付、「コアプラス」
これらを授業の復習や過去問演習と並行して毎日やり続けた。「忘れている一つ」を見逃さないよう、徹底的にやり込んだ。毎日続く地道な作業はとても苦しかったけれど、徐々に効果が出始め、SS特訓でも過去問でも「もったいない間違い」が減り、点数が安定するようになっていったのだった。
そして迎えた2月2日。私は深呼吸をし、自分で合格発表のボタンを押した。画面がピンク色に染まる。
「これって合格?」
その問い掛けに、父と母は悲鳴を上げるように「合格だよ!」と叫んだ。涙が止まらなかった。先生方のことばがよみがえる。「サピックス生は誰よりも努力を重ねている」「いつもどおりのことをいつもどおりにやる」「積み重ねてきた努力がいちばん多い今が自己ベスト」。地道な努力こそがサピックス生の真骨頂なのだと私は思う。サピックス最高!本当にありがとうございました!
2023年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡 |
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