「合格おめでとうございます」
　背景に桜の花びらが舞い、浮かび上がる文字。本番では手応えはあったものの、いつになく湧き上がる小さな不安を拭いきれなかった私は、その画面を見つめた瞬間、「ああ、これで中学受験が終わったんだ」と思うと同時に、「あこがれの桜蔭生として今度は大学受験をめざせるんだ」という希望の灯火を燃やした。
　思い起こせば入室テストを受け体験授業に参加し、「この塾に通いたい」と自分自身で決めたのが新３年生３月。他塾より圧倒的に輝いて見えたサピックス。４月から通い始めた約４年間はこれまでの人生でいちばん充実していた。幸運にも常に上位クラスでいられたが、毎日の課題や頻繁なテストに追われ、けっして平たんな道のりではなかった。また、５年生の夏期講習前の組分けテストで初めてクラス落ちを体験し、ショックと悔しさでその日は一日泣いた。けれど、「すぐに元に戻ってやる！」と勉強漬けの夏休みを過ごした。それ以来、「目標は桜蔭中に入学すること。でも、このクラスの仲間たちから絶対離れたくない」。そんな一心で、それ以降も１年半がんばり通せた。
　次は私からのアドバイス。

●「基礎力トレーニング」と理科のデイリーステップは、まとめず分けて毎日やる。

●ＳＳ特訓はすべての教科において、ていねいに復習。特に算数は間違えやすい問題を抽出し、弱点ノートを作る。

●「コアプラス」は細大漏らさず。穴埋め箇所だけでなく、問題文も頭に入れる。

●理科と社会はまとめノートを作り、最後まで見返す。

●国語と社会の弱点漢字は、単語カードに書き出して覚える。

●直前期は睡眠時間を確保（毎日９時間必須）。

●勉強の合間に好きなお菓子を食べる（グミとアップルパイ）。

　私を支えてくれた両親、本番直前まで不安に押しつぶされそうな私を勇気づけてくれたサピックスの先生方には感謝しきれません。本当にありがとうございました。後輩の皆さんへ。熱望し努力すれば必ず報われます。自分を信じて努力！ 桜蔭で待ってます！