私がサピックスに通い始めたのは新１年生の入学準備体験講座「もうすぐ１ねんせい」からです。
　昔から国語はできていましたが、算数は苦手でした。算数に危機感を覚え始めたのは５年生のときです。新型コロナの制限も緩和され、４年生のときに参加できなかった学校説明会に行ったとき、「入りたい！」と強烈に思った学校の偏差値と比べ、自分の持ち偏差値が大幅に足りないことを知ったからです。焦りを感じていながらも、おろそかにしてしまった算数は基礎がしっかりとしていなかったため、がんばっても偏差値は上がりませんでした。
　６年生になったとき、日曜日のＳＳ特訓で算数の基礎を徹底する講座をとって、そこで全力を尽くそうと決めました。私はＳＳ特訓の授業をがんばり、成績を維持しながら、少しずつ偏差値を上げていきました。
　けれども、「受験中に後悔したのはどんなときですか」と聞かれたら、「基礎を固めなかったこと」を挙げます。受験直前は、終わってしまった過去を思い出し、なぜもっと前に基礎を固めておかなかったのかとすごく後悔し、受験する資格がないのではないかと、あきらめそうになる自分がいました。
　不安な思いを抱きながら臨んだ千葉入試は、緊張でまったく解くことができませんでした。１校だけ受かったものの、ほかはすべて落ちてしまう大敗となってしまいました。この結果から、東京の第一志望の学校をあきらめなければならなくなりました。けれども、気持ちを切り替えて、東京入試に臨み、結果としては第二志望校に合格することができました。
　次の受験生の皆さんに、私の大敗の経験を生かしてほしいです。

●苦手なことからけっして逃げずに向き合うこと。

●基礎をおろそかにしないように、勉強の習慣をつけること。

　入試期間中は、わからない問題があっても気持ちを切り替えて、あきらめずに取り組んでください。
　がんばって！