受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2023年度中学受験  サピックス小学部第29期生/受験体験記

進学校 豊島岡女子学園中学校

いちばん長く一緒にいたはず

R.Mさん

 よくいわれること。サピックスは塩対応。
 でも、実際はそんなことはありません。
 2月1日から6日まで、私は毎日塾に行きました。毎日通った私が言うのだから、間違いありません。私が落ちた学校は、1校だけです。でも3回入試があったせいで、なんと3回も不合格を体験することになりました。つらかったし、きつかった。まず、家族は何の支えにもなりませんでした。そもそも母は、志望校の系列校の大事な1月校の入試の出願を忘れるような人でした。まさか!これにはさすがの私も驚きました。父は私が背水の陣で臨んだ2月5日の午前中、趣味のテニスに出かけるような人でした。『翼の翼』や『勇者たちの中学受験』に出てくるような教育一家ではなかったけれど、明るくて楽しくて、そして、あまりにも頼りない両親でした。
 だから、私の中学受験は自分独りでがんばってきました。でも、実際に入試が始まって、うまくいかなくて、不安で涙も出ないような状況になりました。そんなとき、支えてくださったのはサピックスの先生方でした。「大丈夫」「あなたはできる人なんだから」。先生たちもうちの親が頼りにならないことを知っていたのか、毎日毎日励ましてくださいました。2月3日の受験で併願校の合格が出たときのうれしさは、今でも覚えています。それと同じくらい覚えているのは、サピックスの先生方が、私以上にその結果を喜んでくれたことです。
 それでも私の受験は終わりませんでした。合格はもうもらっていたけれど2月5日の最後の日まで、私の受験は続きました。いえ、続けることができました。それは先生たちが一緒にいてくれたから。
 結果は残念だったけれど、きっと私がサピックスの受験生のなかで、先生たちといちばん長く過ごせた生徒だったと思います。そして、そのことを少し自慢に思っています。
 先生たち、ありがとう。

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