受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

2026年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 筑波大学附属駒場中学校

息子語録、国語の文章は人生の教科書でした

 第一志望校に向かうバスの中で、最後の見直しは国語でした。

 息子は幼い頃から、本を読むのが大好きでした。保育園や幼稚園の先生の話を本当によく聞いている子でした。保育園の帰りに自転車の前かごに乗せて帰るとき、私たちに小さな子供ではあまり使わない言葉やたとえで話をしてくれ、驚いたものです。大人もびっくりするような言い回しで説明してくれたときには、よく息子君語録として夫婦のスマホに残していました。

 サピックスに入室したのは4年生の夏期講習からです。5年生の中頃までは、4科目ともまずまずの成績で、算数も他の科目と同じ程度の成績でした。しかし、5年生の後半になる頃、テストで平均点を下回ることが出てきました。とある日、塾の授業前に立ち寄ったレストランで、算数の課題を、解答を見ながら丸写ししていたのを見て、私は絶句してしまいました。学年が進むと社会も理科も暗記物が増えてきて、算数も同じような扱いになっていたのかもしれません。なるほど、考えることをさせず、解法を覚えさせる勉強になってしまっていたようです。いま思えば、そこに気づかなかった私も反省です。以後、算数は苦手科目となり、理科も暗記重視のため、物理や化学分野の計算問題もよく間違えるようになりました。

 それでも親としては、国語の学習よりも算数を何度も何度も、パターン化し解けるようになることを求めていました。6年生になると算数の成績も多少伸びてきました。しかしながら、9月からの過去問演習や学校別の模試では平均点を下回るどころか、1桁台の点数を取ることもありました。サピックスのマンスリーテストでは、範囲があり対策をすれば、偏差値60程度の成績は取れるのですが、初見の過去問では点数が取れませんでした。何度も覚え、学ぶことはできてはいましたが、試行錯誤を繰り返しながら、答えを導いていくという思考を鍛える勉強にはなっていなかったようです。

 一方で、国語は違っていました。記述問題の割合が増えてくると成績も伸び、特に難解な文章が出て平均点が低いときには、100位を切る成績もよくありました。算数に時間が取られ、国語に割いた時間は多くはなかったですが、テストの直しは真っ先に国語から行っていました。直前期には、配布された入試注目文章の冊子を繰り返し読んでいました。

 とかく詰め込みがちになる受験勉強では、目先の点数、目先のクラス昇降に気を取られてしまいます。しかし、算数では自ら答えを導く力、国語では文章の作者と、問題の作問者の意図を見抜き、自ら素早く答案構成を作り上げる本質的な力が必要なのでしょう。入試本番の直前でも暗記に頼ることなく、本質を学び高めようとした彼の姿勢に心を打たれました。

 合格おめでとう! 君の行く学校では学問、知の探究という本質的な学びを教えてくれる先生が沢山いるはずです。これからも君の学びを応援していこうと思います。