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最新中学入試情報

緊急分析 2026年度関西圏中学入試の動向:
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中学受験は、少子化のなかでも激戦が続く

026年度の中学入試が終了しました。少子化により小学校の児童数は減少の一途をたどっています。関西圏でもその流れは顕著です。しかし、受験者数は減少していませんので、中学受験率が増加する結果となっています。今年度の実際の状況について、もう少し詳細に見ていきましょう。

関西圏でも少子化が急速に進むが
中学入試の出願率は過去最高水準が続く

 最初に、関西圏全体の受験概況です。文部科学省の令和7年度「学校基本調査」によると、2025年5月1日現在の関西2府4県(滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県。以下「関西圏」)の小6児童数は16万3795名でした。昨年度と比べて3350名、約2%の減少となりました。府県別には、滋賀県・京都府はいずれも1.1%減でしたが、より児童数が多い大阪府・兵庫県は2%あまり減少しており、確実に関西圏でも少子化が進んでいることがわかります。また、新小4に当たる学年からは減少幅が大きくなると予測され、今後、児童数の減少は加速する見込みです。

 このように関西圏でも少子化が進むなか、2026年度の中学入試における統一解禁日午前の出願者数は1万8524名(速報値)で、昨年度からわずかに増加しました。そのため、関西圏の小6児童数全体に対する初日午前の出願者数の割合(以下、「出願率」)は11.3%となり、昨年度(11.0%)をさらに上回って過去最高の水準となりました。

図表1 関西2府4県の小学校在籍者数と解禁日午前の出願率の推移

図表1 関西2府4県の小学校在籍者数と解禁日午前の出願率の推移

「トップ9」の出願者総数は
昨年度よりやや減少

 ここからは、各校の動向を見ていきます。まずは、最難関校グループ「トップ9」(灘・甲陽学院・神戸女学院・大阪星光学院・四天王寺・東大寺学園・西大和学園・洛南高等学校附属・洛星)についてです。過去10年間の出願者数推移は次ページの図表2のとおりです。過去10年間で関西圏の小6児童数は約2万人減少していますが、そのなかでも9校の総出願者数は、おおむね6500名前後で安定していました。しかし、2026年度は昨年より351名減の6122名と、ここ10年で最少となりました。中学入試全体、特に難関校が集中する前半日程の出願者数は昨年とほぼ同水準であることから、安全志向の受験生が例年より多かったとも考えられます。ただ、灘では出願者数が50名減少する一方で合格者数は昨年より増加しており、挑戦した受験生にはチャンスが広がった年だったといえるでしょう。また、学校別に見ると、多くの学校では例年の増減の範囲といえますが、昨年度に続いて東大寺学園・西大和学園などの減少が大きくなっています。これは、大阪府独自の高校授業料の完全無償化制度も影響していると考えられます。

図表2 トップ9(最難関校グループ)の直近10年間の出願者数の推移

(人)

年度 学校名 2017 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 対前年
683 735 731 775 687 652 745 747 743 693 050
甲陽学院 382 423 411 410 410 344 381 394 342 352 10
神戸女学院 260 249 262 240 272 229 254 229 249 214 035
東大寺学園 947 965 934 954 925 902 967 970 902 793 ▲109
西大和学園 1,427 1,352 1,394 1,462 1,525 1,503 1,468 1,453 1,384 1,317 067
大阪星光学院 683 755 769 737 749 727 737 707 753 715 038
四天王寺 519 634 711 770 767 696 707 678 706 742 36
洛南高等学校附属 871 880 910 868 881 775 883 914 931 902 029
洛星(前期) 501 480 470 468 409 449 444 471 463 394 069
合計 6,273 6,473 6,592 6,684 6,625 6,277 6,586 6,563 6,473 6,122 ▲351

難化を警戒か、高槻は減少
帝塚山は大幅増、須磨学園・夙川も増加

 次は、「トップ9」に続く難関進学校7校(図表3)についてです。出願者数が大きく減少した高槻は、2017年の共学化以降、出願者数、入試難易度ともに上昇してきました。近年は高槻を第一志望にする受験生も多く、特に2日目午後に実施されるB日程は、「トップ9」の学校に引けを取らない難度となっているため、これまでの難化が警戒されたと考えられます。

図表3 難関進学校の直近3年間の出願者数の推移
(全日程合計)
学校名 府県 男女 出願者数(人)
2024 2025 2026 対前年
高槻 大阪 共学 2,217 2,268 1,882 ▲386
須磨学園 兵庫 共学 933 899 919 20
夙川 兵庫 共学 713 658 699 41
六甲学院 兵庫 男子 916 914 901 013
帝塚山 奈良 共学 1,805 1,604 1,891 287
清風南海 大阪 共学 1,912 1,774 1,796 22
神戸大学附属
(一般)
兵庫 共学 974 781 734 047

 須磨学園と夙川の2校は、2022年度以降、それまでの急速な難化の影響か減少傾向が続いていましたが、今年度は両校ともやや増加し、落ち着いた感があります。また、昨年度大きく減少した帝塚山は、その反動か大幅に出願者数を増やしています。神戸大学附属は、昨年度に引き続き減少しました。2025年度から入試日程を3日目午後に変更したことで、午前に東大寺学園や洛南高等学校附属を受ける受験生の出願が減った影響が続いていると考えられます。

一部共学化した滝川・親和の人気は変わらず
開明はさらに出願者数が増加

 図表4には、さらにそれに続く有力進学校をまとめました。滝川は2024年度から、親和は2025年度から一部のクラスで共学化しましたが、滝川は昨年度に引き続き好調で、親和も出願者数を大きく増やしています。開明は大学合格実績が好調なこともあってか、人気が高止まりしており、今年度もさらに出願者数を増やしました。また近年、入試日程を前倒しする学校が多いなか、神戸海星女子学院は4日目午前にC入試を新設し、C入試だけでなくA入試・B入試でも昨年を上回る出願者数を集めています。

 図表5には関関同立の付属校・系属校を掲載しました。年度により差異はあるものの、ほぼ一定の範囲で増減する学校が多く、安定した人気がうかがえます。

図表4 有力進学校の直近3年間の出願者数の推移
(全日程合計)
学校名 府県 男女 出願者数(人)
2024 2025 2026 対前年
大阪女学院 大阪 女子 416 400 519 119
大阪桐蔭 大阪 共学 920 1,003 1,406 153
大谷(大阪) 大阪 女子 780 753 743 010
開明 大阪 共学 2,142 2,144 2,375 231
金蘭千里 大阪 共学 1,039 1,232 1,190 042
神戸海星女子学院 兵庫 女子 292 235 502 267
親和 兵庫 共学 762 825 1,007 126
三田学園 兵庫 共学 1,090 969 1,125 156
清風 大阪 男子 1,512 1,556 1,465 091
滝川 兵庫 共学 840 1,003 1,020 17
奈良学園 奈良 共学 693 737 689 048
白陵 兵庫 共学 543 514 465 049
雲雀丘学園 兵庫 共学 1,042 944 1,069 125
明星 大阪 男子 1,055 1,370 1,349 021
図表5 関関同立系の直近3年間の出願者数の推移
(全日程合計)
学校名 府県 男女 出願者数(人)
2024 2025 2026 対前年
関西大学第一 大阪 共学 458 593 511 082
関西大学中等部 大阪 共学 431 385 346 039
関西大学北陽 大阪 共学 1,052 1,055 1,107 52
関西学院中学部 兵庫 共学 753 770 677 093
関西学院千里国際
(一般)
大阪 共学 115 107 99 008
啓明学院 兵庫 共学 594 523 526 3
帝塚山学院 大阪 女子 1,504 1,545 1,812 267
同志社 京都 共学 534 507 539 32
同志社香里 大阪 共学 1,360 1,431 1,304 ▲127
同志社女子 京都 女子 733 662 667 5
同志社国際(一般) 京都 共学 273 298 313 15
立命館 京都 共学 853 636 668 32
緊急分析 2026年度関西圏中学入試の動向:
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2026年度中学入試特集

首都圏2026年度中学入試レポート緊急分析 2026年度首都圏中学入試の動向

関西圏2026年度中学入試レポート緊急分析 2026年度関西圏中学入試の動向
速報 主要校の2026年度入試結果DATA一覧

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