受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

チャレンジする意欲を伸ばす
開かれた教育環境が
未来を創る力を育てる

渋谷教育学園渋谷中学高等学校 校長 高際 伊都子 先生

「これは自分たちの課題」
世界との交流で高まった問題意識

聞き手1
サピックス
小学部教務本部
堀口 斉

神田 「SOLA」の全体的なテーマは、「SDGs~私たちのつくる未来~今、渋谷から発信する」となっています。WWL活動のなかで続けてきた、中学生のSDGsプロジェクト、高校生の海外ビジネスコンテストなどでの経験が生かされましたね。

高際 もともと本校では、社会の課題に向き合うことを大切にしてきました。国内の研修旅行でも、課題解決のためにインタビューを行うなど、社会の課題に目を向けています。夏休みや冬休みには勉強の講習を行いますが、それ以外にも特別講習としてさまざまな取り組みをしています。そのなかに気候変動について考える講座があります。大学の先生に講義をしていただき、みんなでディスカッションをする人気の講座で、それが今回の「SOLA」にもつながっています。学内で経験したことが、いろいろなことに発展していくのです。

 社会の課題、特に環境問題は、「大人には任せておけない」「これは自分たちの問題だ」と考える生徒が増えました。インターネットの力は大きく、タイムラグがなく、さまざまな情報が入ってきます。「自分たちと同じ世代の人がこんな動きをしている」という情報がリアルタイムでわかるので、日本の高校生たちも「自分事」として考える感度が上がったのだと思います。一人ひとりができることに限りはありますが、行動を起こすことで見える世界があります。

神田 中高生は大人とは違い、「まず行動に移してみよう」という思い切りがありますよね。失敗したら失敗したなりの学びがあり、そこでいろいろなつながりもできます。インターネットを通じて海外と交流することは、その後の学びの大きなきっかけにもなると思います。

22年12月号 さぴあインタビュー/全国版:
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