受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

「自調自考」の実践と
「渋幕的自由」の風土が
世界で挑戦する力を育む

渋谷教育学園幕張中学校・高等学校 校長 田村 聡明 先生

ホームステイ中心の海外研修
独りでがんばる経験が力になる

聞き手1
サピックス小学部
教務本部
岡本 茂雄

岡本 数多くの海外研修がありますが、中学生対象のものとしてはニュージーランドでのホームステイがあります。高1・2対象のアメリカ、イギリス、ベトナム、シンガポール、中国での研修もあり、そのほとんどでホームステイが盛り込まれていますね。

田村 独りで海外生活を経験することを大事にしているので、ホームステイでは1人1家庭を原則としています。中学生だと初めて海外に行く生徒も多いので、空港に着いただけで興奮します。バスに乗っても大騒ぎですが、いよいよ目的地が近づいてくると緊張感が高まってシーンとします(笑)。コミュニティーに着いて、友だちが1人また1人といなくなるとなおさらです。でも課題があるので自分から話していかざるを得ませんし、がんばって話をしていくと、それなりに楽しい思い出になるようです。

神田 シンガポール研修はラッフルズ・インスティテューションとの交流が中心ですね。たいへんな名門校ですが、こちらとのお付き合いは1990年に貴校のシンガポール校を開校したことと関係があるのでしょうか。

田村 シンガポールに学校を持っているということで、当初からお付き合いがあります。シンガポールは国策として研究開発に力を入れていて、たとえば土地がなくても植物を育てる研究などを一生懸命にやっています。そういう現場に行くと、研究者の熱意が伝わってきますから、とても刺激を受けます。

岡本 グローバル教育としては、第二外国語が学べるのも特色の一つだと思います。中国語・フランス語・スペイン語・ドイツ語・ハングル語と、多様な講座があります。講師はすべてネイティブの方が担当されているそうですが、選択する生徒は多いですか。

田村 第二外国語は人気があります。言語を学ぶことは、それを使っている国や地域を学ぶことでもありますから、非常に意味があると思います。時間をかけて上達するまでやるかは本人次第ですが、触れる機会があることが重要です。

23年3月号 さぴあインタビュー/全国版:
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