受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

多様性を感じられる教育環境で
「共立」の精神を反映させた
21世紀型リーダーシップを育成

共立女子中学高等学校 校長 前田 好子 先生

6か国10都市から「選べる留学・海外研修」
海外大学への推薦制度も新たに導入

聞き手1
サピックス小学部
教務本部
西川 敦

西川 英語力の育成にも非常に力を入れていらっしゃいます。英語教育に関してはどのような方針で進めていますか。

前田 中学では、文法などの基本をしっかり押さえながら「話す」「書く」というアウトプットの力を伸ばす発信型英語教育を行っています。特に中1・2では、視聴覚教材を使用して音声指導を行いながら、ペアワークやアクティビティーを多く取り入れて、実技科目のような授業を行っています。

 それから、語学や外国の文化を学ぶ場として、校内に「ランゲージスクエア」を設けています。ネイティブの教員が常駐していますので、生徒が放課後に来て雑談したり、海外のニュースや映画を一緒に見たり、ハロウィーンなどのイベントを行ったりもしています。そうした機会を利用して、どんどん自分から発信していくように促しています。

キャプションあり
上/中高専用食堂「FooZoo」は絵本をモチーフにした居心地の良い空間。日替わりランチと焼き立てパンが人気です
下/ネイティブ教員が常駐するランゲージスクエア。校内にいながら英会話力を磨けます

 海外研修や短期・長期のターム留学など、さまざまな機会を設けています。どんどん外に行って、どれだけ自分の力が発揮できるか挑戦して、グローバルな感覚を養ってきてほしいと思っています。

西川 「選べる留学・海外研修プログラム」として、ニュージーランド、カナダ、オーストラリア、シンガポールなど6か国10都市での留学・研修があります。実に多彩ですね。

前田 生徒数が多いので、1学年全員で行くことはできませんが、希望者を対象とした特色あるさまざまなプログラムを用意しています。それに加えて、今年度から海外大学への推薦制度も設けました。専門の企業にお願いして、海外の大学に道筋をつけていただき、学校として推薦するかたちのものです。高1から希望することができ、海外の大学に進むために必要なスキルと英語力はもちろんですが、たとえばエッセイの書き方やプレゼンテーション指導なども行う予定で準備を進めています。海外大学に直接進学するだけでなく、英語は少し苦手だけど興味があるという生徒なら、最初は語学学校に入って2年間学んでから進学する、あるいはカレッジから始めて大学に編入するなど、いろいろな方法があります。それぞれの生徒に合わせた進路を提案し、サポートしていきます。

神田 海外大学への進学準備を学校でサポートしてもらえるのは、ありがたいことだと思います。

前田 やはり日本の大学をめざす場合とは、勉強方法やアピールしなくてはならない力が違ってきます。英語だけできればいいというものでもありませんし、逆にそこまで英語の成績が良くなくても、アピールできる要素が自分のなかにあれば力になります。海外に出るには幅広い知識と興味、そして何より日本のことをよく知っていなくてはなりません。そのための中高6年間ととらえ、さまざまな経験を積み、発信する力を身につけてほしいと思っています。

23年4月号 さぴあインタビュー/全国版:
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