受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

きめ細かな教育体制の下
仲間と体験する学びと感動が
未来に向かう力につながる

攻玉社中学校・高等学校 校長 藤田 陽一 先生

受験はみんなで戦う団体戦
高い現役合格率はチームの力

集合写真

福泉 進路指導ではどのようなところに重点を置いていますか。

藤田 たとえば「早稲田ならどこでもいい」では、その先の人生で困ってしまいます。まず何をしたいのか、そのためにはどんな学部に進めばよいのか。大学を決めるのはそれからです。大学は将来を見据えて決めることが第一です。また、先ほども話しましたが、大学入試も「団体戦だぞ」「チーム戦だぞ」ということはよく言っています。目標は個人個人で違っていても、「みんなで行くぞ」という雰囲気がクラスにあると、モチベーションがまったく違います。まして大学入試は全国大会のように、各地から受験生が集まってきます。それなりの準備ができていなければ戦えません。そこは意識して指導しています。

神田 今春の大学合格実績を拝見しました。卒業生240名のうち国公立大学の合格者は浪人を含め94名。そのうち現役合格者が76名です。240名で計算すると国公立大学の現役合格率は31.7%で、これは進学校のトップレベルです。東京大学を見ますと、合格者13名のうち12名が現役です。そのなかに理科三類がいるのもすばらしいことです。国公立大学の医学部合格者は合計で11名。うち6名が現役です。私立大学の医学部には27名が合格し、うち10名が現役。これだけ実績が伸びた要因はどんなところにあると思いますか。

藤田 生徒たちのがんばりです。わたしたち教員がどうこうではありません。受験は団体戦であること、全国大会だということが伝わってきたのかなとは思っています。

神田 最後に、中学受験をめざす小学生と保護者の方にメッセージをお願いします。

藤田 本校では学校説明会を複数回行っています。輝玉祭では受験生対象のブースを用意し、在校生と接する機会も設けています。そうした機会に親子で学校に足を運んで、雰囲気を肌で感じていただきたいと思います。志望校は親が決めるものではありません。「ぼくはここに行きたい」というのが志望校です。親の目と子どもの目は違います。ぜひ親子で学校を歩き、お子さんが行きたいと思うところを選んでください。それが本校になったのなら、こんなにうれしいことはありません。

神田 行きたい学校が見つかると、やる気も違ってきます。ぜひ学校に足を運び、在校生とも話をして、学校の雰囲気を感じ取っていただきたいですね。ありがとうございました。

23年10月号 さぴあインタビュー/全国版:
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