受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/関西情報

自主性を育む自由な校風
部活動や行事にも全力投球し
将来を切り開く力を育む

東大寺学園中・高等学校 校長 本郷 泰弘 先生

中学生のクラブ加入率は100%超
すべての生徒に居場所がある

聞き手1
サピックス小学部
上本町校校舎責任者
石原 達也

石原 貴校には、遠方から通学している生徒も少なくありません。以前、宝塚から通っていたというサピックスの卒業生は、毎日の往復の電車の中で勉強していたと話していました。

本郷 生徒の平均の通学時間は、90分を超えているでしょう。名古屋や兵庫県の高砂から通学している生徒もいます。しかし、だから遅刻や欠席が多いという話は聞きません。たぶん、朝5時過ぎぐらいに家を出て、クラブ活動のある日は夜9時半くらいに帰宅しているのでしょう。

 本校では、クラブ活動や文化祭の運営などに参加する生徒はとても多いです。そこに自分の居場所があり、毎日行くのが楽しい。だからこそ、通学時間がかかっても続けていけるのだと思います。

石原 クラブ活動の加入率はどのくらいですか。

本郷 兼部する生徒も多いため、中学生の加入率は100%を超えます。陸上部やハンドボール部など、全国レベルで活躍するクラブもありますし、同好会もたくさんあるので、誰でも放課後の居場所がきっと見つかるはずです。

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中1の教室。この日は菁々祭(文化祭)の準備に忙しく取り組んでいました
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活躍する陸上部や卓球部などのトロフィーがずらりと並びます

立見 そういえば、今年もクイズ研究部が活躍していますね。

本郷 今年、『東大王クイズ甲子園』や『全国高等学校クイズ選手権』といったTV番組で優勝したクイズ研究部は、過去最強のメンバーだとのことですよ。

立見 一方、貴校は保護者とのかかわりも深く、保護者のサークル活動も活発だと聞いています。

本郷 保護者のコーラス同好会や茶道同好会などがあり、ふだんから週1回ほど活動されています。文化祭では、保護者のコーラス同好会の方々がステージで歌われますし、茶道同好会のお茶席も設けられます。また、文化祭では東大寺の僧侶の作品を販売する書画展というものがあるのですが、それはPTAで運営されています。卒業生の保護者の会もあって、そこにも書道や陶芸など、いくつものサークルがあります。

立見 OB会というのはよく聞きますが、OBの保護者の会まであるというのは、本当に深いつながりなのですね。

23年11月号 さぴあインタビュー/関西情報:
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