受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

中高大10年間を見据えた教育で
世界に貢献できる
「第一級の人物」をめざす

明治大学付属明治高等学校・明治中学校 校長 井家上 哲史 先生

文理の区別なく、すべてを学び
総合的な基礎学力を積んで高等教育へ

聞き手1
サピックス小学部
教務本部
岡本 茂雄

神田 教科指導では、基礎力を身につけることを最も大切にされているそうですね。求める最終学力としては、「単なる知識の量や問題を解くテクニックではなく、問いを分析し考える力、物事の本質を見抜く力、それを他者に表現する力」だとされています。これは国際社会でも求められる力だと思います。

井家上 どんな分野に進むにしても、必要なのは基礎学力です。中学では基礎学力の構築に向けて主要教科をじっくり学びます。高校では基礎学力の定着を継続させながら、高2までは文系・理系の区別をすることなく、全員がほぼ同じ科目を学んで、総合的な学力を養います。受験にとらわれることなく、きちんと基礎を積み重ねてきた生徒を送り出すのが基本だと思っています。

神田 そこは大学付属校の強みといえますね。

岡本 教科では特に英語教育に力を入れていて、資格取得も推奨されています。TOEICは目標として高3までに450点以上をめざしているそうですね。

井家上 明治大学への推薦基準の一つがTOEIC450点以上の取得です。英検®とTOEICは年3回校内で団体受験しており、対策指導も行います。英検®は全生徒が中3までに準2級、高3までに2級の取得をめざしています。2022年度は高3生の100%が2級に合格し、学年全体のTOEICスコアの平均は583点でした。なかには、900点台の生徒もいます。

岡本 英語ではスピーチコンテストとプレゼンテーションコンテストがあって、優秀な成績を収めた生徒には奨学金が出るそうですね。これは大きな励みになりますね。

井家上 この奨学金は、長期休暇の間に行く海外研修に活用します。海外研修は学校が主催するものではなく、自分で行きたいものを選びます。ボランティア活動や現地住民との交流プログラムなどでもいいし、英語圏でなくても構いません。高校では選択で第二外国語を履修できますから、フランス語を学んでいる生徒がフランスに行く場合もあります。海外研修で得た経験を生かして、明治大学に入学後に大学の協定校に留学するといったパターンも出ています。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

23年12月号 さぴあインタビュー/全国版:
目次|3|

ページトップ このページTopへ