受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さぴあインタビュー/全国版

人と人との交わりを軸に
豊かな学力と人間力を育み
希望の未来へと送り出す

芝中学校・高等学校 校長 武藤 道郎 先生

成績で分けるコース制を廃止
希望進路に応じた選択科目制に

キャプションあり
上/自習室は、平日は18時まで、日曜・祝日は16時まで開放
下/校舎の中心部分は地上6階から地下1階まで吹き抜けに。学園祭ではここにステージが設置されます

福泉 進路指導はどのような方針で進めていますか。

武藤 「自分で選んだ第一志望の学校に入れてあげたい」というのがいちばんの思いです。どこを受けるにしても、合格に必要なカリキュラムはそろっていますから、あとはその方向にどう気持ちを向けていくかです。それは個々の対応になります。学習進学部から出す情報はすべて、生徒が自分の携帯で受け取れるようになっています。そこでは、この大学にはこんな研究会がある、こんな制度が利用できる、といった情報がどんどん流れてきますから、生徒は自分で調べたり、友だち同士で出掛けたりしています。

谷口 学校は情報をどんどん提供して、選ぶのは生徒であり、目標が決まったら全面的にサポートしていくということですね。

武藤 そうですね。本校では以前、高2で文系と理系に分かれ、高3から文理それぞれ1コースの国公立コース、2コースの国公立私立コースに分けていましたが、そのコース制を廃止しました。コース分けをすると、どうしても、成績のいいクラスとそうでないクラスに分かれてしまいます。また、理系にいても数学を課す文科系の大学・学部、たとえば一橋大学を受験する者もいます。教員の準備もありますから、今も文理分けはしていますが、現在の高2が高3になるところからはコース制をやめて、選択科目制に移行します。

神田 大学進学実績を拝見すると、2023年度は東大合格者が13名で、全員が現役です。すばらしいですね。医学部医学科には伝統的に強い学校ですが、62名が合格し、そのうち現役は37名です。これも大変な実績だと思います。東京工業大学や一橋大学など難関国立大学への合格実績も非常に高く、特に東京工業大学は全国7位の合格者数ですね。

武藤 実は、その2023年度の東京工業大学合格者は全員、国公立コースの在籍者ではありませんでした。そういうところから合格するようになってきています。

24年4月号 さぴあインタビュー/全国版:
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